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猫の口腔内メラノーマとは|口の中に黒いしこりがあったらメラノーマかも?

2024.08.26

猫の口腔内メラノーマとは|口の中に黒いしこりがあったらメラノーマかも?

 

猫の口腔内のトラブルというと口内炎や歯周病が一般的ですが、腫瘍ができることもあります。
猫の口腔内にできる腫瘍のひとつがメラノーマです。
別名では悪性黒色腫と言われており、その名前の通り悪性の腫瘍ですね。

「口の中にメラノーマができたら、どのような症状が出るの?」
「猫の口腔内メラノーマの治療法はあるの?」
「猫がメラノーマになった場合の寿命はどれくらいなの?」
メラノーマと聞くと、このような心配事を思い浮かべる方もいるかと思います。

この記事では猫の口腔内メラノーマについて詳しく解説します。

ぜひ最後までお読みいただき、気になることがあれば気軽にご相談ください。

 

 📍 目次

 ▼ 猫の口腔内メラノーマとは
 ▼ 猫の口腔内メラノーマの症状
 ▼ 口腔内メラノーマの検査方法
 ▼ 口腔内メラノーマの治療法
 ▼ 口腔内メラノーマを早期発見するためのポイント
 ▼ まとめ

猫の口腔内メラノーマとは

あくびをしていて口の中を見せている猫

メラノーマとはメラニン色素をつくるメラノサイトという色素細胞ががん化したものです。
猫のメラノーマは口腔内だけでなく、皮膚や眼球などにも発生します。
口腔内メラノーマは、猫の口腔内にできる腫瘍の中では比較的珍しいものとされています。
おもに10歳以上の高齢の猫に発症する傾向がありますが、年齢に関わらず、非常に悪性度が高いため、早期発見と迅速な対応が重要です。
定期的に猫の口腔内をチェックし、少しでも異変があれば動物病院に連れていきましょう。

 

猫の口腔内メラノーマの症状

猫の口腔内メラノーマは一般的には黒色のしこりとして観察されます。
しかし、黒色の色素が少なく、ピンク色のしこりとして見られることもあります。

主な症状

猫の口腔内メラノーマの症状には以下のようなものが挙げられます。

  • 口臭がきつくなる
  • よだれが増える
  • よだれに血が混じる
  • 食欲が落ちる
  • 食べ物を噛むことができなくなる

腫瘍が進行すると、周囲の骨などの組織にも広がり、顔の変形などが見られることもあります。
口腔内のメラノーマが肺に転移した場合は咳や呼吸が苦しいといった症状が現れることもあるので注意しましょう。

腫瘍が小さいうちは症状がでないこともあるので、日頃から猫の様子をよく観察することが大切ですね。

 

口腔内メラノーマの検査方法

チェック

猫の口腔内メラノーマの診断には、いくつかの検査方法が用いられます。主な検査方法は以下の通りです。

  • 細胞診検査
    腫瘍に針を刺して細胞を採取し、顕微鏡で観察します。メラニン色素の有無や細胞の特徴を確認します。
  • 病理組織検査
    腫瘍の一部を切除して詳細に観察します。無色素性メラノーマの診断に特に重要です。
  • 画像診断
    レントゲン検査
    腫瘍の骨浸潤や肺転移の確認に使用します。
    CT/MRI
    腫瘍の広がりや転移の詳細な評価に有効です。

猫の口腔内に腫瘍を見つけた場合は、これらの検査を行い腫瘍がどのようなものなのかや、腫瘍の広がりや転移を評価します。検査結果を総合的に評価し、最適な治療方針を決定することが大切です。

 

口腔内メラノーマの治療法

猫に注射を打っている獣医師

猫の口腔内メラノーマの治療には複数のアプローチがありますが、治療法の選択は腫瘍の進行度や猫の全身状態によって異なります。
主な治療法は以下の通りです。

  • 外科治療
    最も一般的な治療法で、腫瘍を広範囲に切除します。場合によっては顎骨の一部切除が必要になることもあります。
  • 放射線療法
    手術が困難な場合や手術後に用いられることがあります。
  • 化学療法
    単独での効果は限定的ですが、腫瘍の転移抑制のための補助的治療として使用されることがあります。

これらの治療法には、それぞれメリット・デメリットがあるので猫の状態に合わせて治療法を選択することが重要です。

また、腫瘍による口の痛みを抑えるために痛み止めなどを使用することもあります。

 

口腔内メラノーマを早期発見するためのポイント

猫の口腔内メラノーマの早期発見には、定期的な口腔内のチェックが不可欠です。
日常的に猫の口の中を観察し、異常な腫れや色の変化、出血などに注意を払うことが重要です。
特に、歯肉や舌、口唇などの粘膜面を注意深く観察しましょう。
食欲不振、口臭の悪化、よだれの増加などの症状にも注意が必要です。
定期的に動物病院で健康診断を受けることも早期発見に役立ちますね。
メラノーマは必ずしも黒色とは限らず、口腔粘膜と同じような色をしていることもあるため、口腔内の変化に敏感になることが大切です。

早期発見により、治療の選択肢が広がり、予後の改善につながる可能性が高まります。

 

まとめ

猫の口腔内メラノーマは悪性度の高い腫瘍ですが、早期発見が治療の幅を広げます。
飼い猫のちょっとした変化に気づいてあげることが重要でしょう。
普段から猫の体をよく見たり、触ったりするスキンシップを図ることが大切です。

口の中のできものや異変を感じたら早めに当院までご相談ください。

 

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