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猫エイズ(猫免疫不全ウィルス感染症)は歯肉口内炎になる?|愛猫に感染させないために

2024.08.22

猫エイズ(猫免疫不全ウィルス感染症)は歯肉口内炎になる?|愛猫に感染させないために

 

猫エイズという病気を聞いたことがある猫の飼い主様方は多いのではないでしょうか?
「我が子が猫エイズになったらどうしよう」
「猫エイズにならないようにするためにはどうしたらいいんだろう」
「猫エイズは歯肉口内炎ができるって聞いたけど本当?」
そんな悩みを抱えられている方もいらっしゃいますね。
今回はそんな悩みを抱えられている飼い主様に

  • 猫エイズとはどんな病気なのか
  • 猫エイズは本当に歯肉口内炎ができるのか
  • 猫エイズの予防方法

について解説していきます。
猫エイズは、猫を飼っている方も、これから猫を飼おうとしている方も覚えておいた方が良い病気です。
ぜひ最後までお読みいただき、猫エイズのついての理解を深めていただけたら幸いです。

 

 📍 目次

 ▼ 猫エイズとは
 ▼ ステージ分類
 ▼ 診断
 ▼ 治療
 ▼ 猫エイズの最大の予防方法
 ▼ まとめ

猫エイズとは

寝ている野良猫

猫エイズは猫免疫不全ウィルス(FIV)が感染することで発症する病気です。
猫免疫不全ウィルスが感染すると、発熱や歯肉口内炎など様々な症状を発症し、最終的には後天的免疫不全症候群(AIDS)といういわゆる「エイズ」を発症し死に至ります。
感染してすぐに発症するわけではなく、無症状の期間である潜伏期が長い猫も多く、生涯通して発症しない猫もいます。
猫それぞれでエイズの発症時期は異なります。

 

ステージ分類

猫エイズは猫免疫不全ウィルスが感染するとすぐに発症するわけではありません。
場合によっては10年以上発症までかかることもあります。
猫エイズは5段階のステージに分かれます。

急性期 感染直後に発熱や下痢や元気消失など、一般的な体調の悪さを示します。
次のステージに近づくにつれて徐々に症状が消えていきます。
無症候キャリアー期 特に症状を示すことないステージです。このステージは数年~10年ほど続くことがあります。見た目上は健康な猫に見えるステージですね。
持続性全身性リンパ節症期 全身のリンパ節が腫れる時期です。体調には大きな影響が出ないことが多いです。
エイズ関連症候群期 血液検査で異常が出たり、歯肉口内炎やくしゃみなどの症状が出るようになります。
エイズ期 免疫力が低下し、状態が非常に悪くなります。普段だったら感染しない弱い菌にも感染してしまう日和見感染を起こすこともあります。エイズ期に入ると数ヶ月で死に至ることも多いです。

 

診断

あくびをする野良猫

猫免疫不全ウィルス感染の有無を診断するためには、様々な検査方法がありますが、最も一般的な方法は血液から抗体を検出する方法です。
動物病院には院内キットが備えてあるところが多いため、気になる方は問い合わせてみましょう。
しかしこの院内キットは万能ではありません。

  • 猫免疫不全ウィルスのワクチンを接種している猫では陽性になることがある
  • 生後6ヶ月までの子猫の場合、母猫からの移行抗体を検出してしまい、陽性になることがある
  • 感染直後から60日以内の場合は陰性になることがある

ということを考えた上で検査の結果を捉えましょう。

 

治療

猫免疫不全ウィルス感染に対する根本的な治療方法は存在しません。
急性期、エイズ関連症候群期、エイズ期の際に発症している症状に対して治療を行うことが推奨されています。
また症状は免疫力の低下により発症するものが多いため、ストレスが症状の悪化に関わっていると言われています。
ストレスの少ない環境づくりも症状を緩和させる治療方法の一つとも言えるでしょう。

歯肉口内炎の治療

エイズ関連症候群期では歯肉口内炎を発症します。
この歯肉口内炎は歯に付着した細菌が原因となって発症します。そのため、薬を飲むだけでは治ることは少ないです。

物理的に歯に付着した細菌を除去できる歯科処置や、抜歯を行うことで歯肉口内炎を治療することができます。

 

猫エイズの最大の予防方法

佇む野良猫

ここまで解説したように猫免疫不全ウィルスに感染すると治ることはなく、猫エイズという死にいたる病気を発症してしまう可能性が高いです。

そのため、猫免疫不全ウィルスの感染を予防することが必須となります。

猫免疫不全ウィルスに感染しない最大の予防方法は、完全に室内飼いにし、猫免疫不全ウィルスに感染している猫との接触を断つことですね。
外に出るのが好きな猫でも、室内で過ごすように生活スタイルを変えていくことをおすすめします。

なお、ワクチンは効果に不明な点も多いため、接種には慎重な判断が必要となります。

 

まとめ

猫エイズは猫免疫不全ウィルスの感染によって発症する非常に恐ろしい病気です。

予防をしっかり行うことが最も重要なことではありますが、飼い始めた時から猫免疫不全ウィルスに感染してしまっていることもあります。
正確に猫エイズについて理解し、適切な対処方法を取りましょう。

当院では猫の歯科疾患に力を入れております。
猫エイズを発症してしまい、歯肉口内炎で悩まれている飼い主様は当院までご相談ください。

 

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