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犬も歯磨きはした方がいいの?|犬の歯磨きのやり方を解説

2024.08.30

犬も歯磨きはした方がいいの?|犬の歯磨きのやり方を解説

 

「最近口のにおいが気になるけど歯磨きしたほうがいいの?」
犬の歯磨きについて疑問に思う飼い主様もいると思います。
実は犬でも歯磨きなどで口腔内をケアする必要があります。
何となくハードルが高くて歯磨きに手を出せない方もいるのではないでしょうか。

今回の記事では犬の歯磨きのやり方について解説します。
ぜひ最後まで読んでいただき歯磨きについて考えるきっかけにしてください。

 

 📍 目次

 ▼ 犬に歯磨きする意義
 ▼ 犬の歯磨きのポイント
 ▼ 実際に歯磨きしてみよう!
 ▼ 歯磨きが苦手な犬の歯磨きの慣れ方
 ▼ どうしても口を触れない犬の対処法
 ▼ まとめ

犬に歯磨きする意義

笑っている犬

犬の健康寿命を伸ばすために歯磨きは推奨されています。
歯磨きは口腔内を衛生的に保つ最も効果的な方法です。

歯磨きは歯周病の予防のため

犬は歯周病の罹患率が高く、歯周病は身近な疾病です。
人間よりも歯周病の罹患率は高いと言われています。
歯周病の原因は食べかすと細菌が混合した歯垢と歯垢が蓄積し石灰化した歯石です。
歯磨きで歯石は落とせませんが、歯石の原因となる歯垢は落とすことができます。
口腔内を衛生的に保つことは歯周病の予防に必要不可欠です。

歯周病の危険性

犬では歯周病が悪化すると

  • 口腔内に痛みが生じて食欲が低下する
  • 歯が抜ける
  • 歯の周囲に穴が開き口と鼻がつながってしまう
  • 歯の周囲から顔の表面に穴が開いてしまう
  • 下顎が骨折する

など口周囲に悪影響を及ぼします。
さらに口腔内の細菌の毒素が血流に乗って全身に回ることで

  • 心臓病
  • 腎臓病
  • 肝臓病
  • 糖尿病

を悪化させると言われています。
デンタルケアは歯周病を進行させないためにとても重要です。

 

犬の歯磨きのポイント

歯磨きを効果的に行うための2つのポイントをご紹介します。

歯磨きの頻度

犬の歯垢は約3〜5日で歯石に変化すると言われています。
歯磨きが効果を発揮するのはまだ固くなっていない歯垢の段階です。
毎日の歯磨きが理想ですが、少なくとも3日に1回歯磨きすることで歯石の形成を予防することができます。

歯磨きは何歳から始める?

子犬のゴールデンレトリーバー

子犬の時期が歯磨きトレーニングのベストタイミングです。
子犬にとって3〜14週齢までは社会化期と呼ばれ、この時期に経験したことは順応しやすいと言われています。
社会化期から口を触られることに慣れておくことでデンタルケアへの抵抗感を減らすことができます。
子犬のうちに歯磨きデビューし、継続することが大切です。

 

実際に歯磨きしてみよう!

ここからは歯磨きのやり方について解説していきます。

歯磨きに必要なもの

  • 歯ブラシ
    犬専用の歯ブラシを使いましょう。
    犬専用の歯ブラシの方が材質が柔らかく、大きさのラインナップも豊富です。
    犬の口の大きさに対応した歯ブラシを選びましょう。
  • デンタルジェル
    歯ブラシやガーゼとともに犬用の歯磨き粉であるデンタルジェルを用いると、より歯磨きの効果が期待できます。チキン味、青リンゴ味などさまざまな味があるので犬に合った味を見つけてみてください。
  • 歯磨きシート
    指に巻きつけて口腔内を拭き取ることで歯垢を除去します。
    歯ブラシよりも難易度が低く、使い捨てなので衛生的です。
    直接指で触れるので口腔内の異常を発見しやすいメリットもあります。

歯ブラシと歯磨きシートの違い

歯と歯の間をしっかり磨く上では歯ブラシのほうが歯磨きシートよりも効果的です。

しかし、犬によっては歯ブラシを口に入れられることがストレスになってしまうこともあり少し難易度が高めです。

歯磨きを嫌がらずに継続するために犬にとって最適な方法を選んでみましょう。   

歯磨きの手順

以下の手順で歯磨きをしてみましょう。

①歯ブラシを濡らす

犬の歯に歯ブラシを当てる前に水で湿らせておきます。
湿らせることでブラシの毛が柔らかくなり歯肉を傷つけにくくなります。

②デンタルジェルをつける

次に歯ブラシにデンタルジェルを付けましょう。
必ず犬用のデンタルジェルを使用してください。

③歯ブラシを当てる

まずは前歯や歯の先端など当てやすい部位から試してみましょう。
慣れてきたら徐々に歯と歯肉の縁にかけて歯ブラシを当てていきます。
歯ブラシを当てたら毛先が少したわむくらいの力加減で磨いてください。
目安は人間の歯磨きの10分の1程度の力です。
歯磨き中はこまめに歯ブラシをゆすいでください。

成功させるコツ

歯磨きで一番大切なことは焦らないことです。
すぐに歯磨きができるようになる犬はごく少数です。
時間をかけてゆっくりと慣れさせ、それぞれの犬に合った方法を探しましょう。

 

歯磨きが苦手な犬の歯磨きの慣れ方

寝転んでいるシーズー

歯磨きが苦手な子でいきなり歯ブラシを使うのは非常に難しいです。
段階を踏んで少しずつ慣れていきましょう。

①口周りを触ることに慣れさせる

口を触られることに抵抗がある犬では口の周りを優しく触ることから始めましょう。
口周りを触る時のポイントは無理には行わないことです。
強い抵抗感を示す時は無理に行わずに時間をかけて慣れていきましょう。
うまく触れた時はご褒美をあげてよく褒めてください。

②口の中を指で触る

口周りを触れるようになったら唇をめくって口の中を触ってみましょう。
最初は前歯など触りやすい部位から始めていき、どんどん奥歯の方にもチャレンジしていきましょう。
成功したらご褒美は忘れずにあげてください。

③ガーゼやデンタルシートで歯を磨いてみる

口の中を触れるようになったらガーゼやデンタルシートでの歯磨きにチャレンジしてみましょう。
前歯から奥歯に向かってこすっていきます。

④歯ブラシで磨く

もっとステップアップしたい犬は歯ブラシでの歯磨きにチャレンジしてみましょう。
前歯から始めていき、慣れてきたら唇をめくって奥の歯まで磨いていきましょう。

 

どうしても口を触れない犬の対処法

口を触ると怒ってしまう犬での対処法をいくつかご紹介します。

デンタルケアグッズを使う

最近では犬のデンタルケアに関するグッズが発売されており、犬にあったデンタルケアグッズを使うという方法もあります。
手軽に使えるデンタルグッズ3選をご紹介します。

  • デンタルガム
    ガムを噛むことで歯に残った食べ物や歯垢を落とします。
    噛まずに飲み込んでしまう犬では手で持った状態で数分間噛ませてあげましょう。
  • デンタルジェル
    なめるだけで口腔内の環境を整えてくれるものもあります。
  • 歯磨きおもちゃ
    おもちゃを噛むことで歯に残った食べ物や歯垢を落とします。

使用する際は飲み込んでしまわないように注意が必要です。

動物病院に相談する

歯石がかなり付着していたり、歯周病が進行していたりすると痛みにより歯磨きがうまくいかないこともあります。
どれだけ工夫しても歯磨きを嫌がる時は一度動物病院で診てもらうのが望ましいです。

 

まとめ

歯周病を予防するためにもデンタルケアは犬でも必要です。
歯周病は放置してしまうと口だけでなく全身の健康を損ないます。
犬の歯磨きは難しいと思われがちですが、焦らず少しずつ慣れていくことで楽しくふれあう時間にすることができます。
犬の歯磨きについてお悩みの方はぜひ一度ご来院ください。

 

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