子犬の歯がグラグラしたら起こるトラブル4選|犬の歯が生え変わる時期やよくあるトラブルを解説
犬も人と同じように一生に一度、乳歯から永久歯へ歯が生え変わります。
初めて子犬をお迎えした飼い主さまは
「子犬の歯が生え変わる時期はいつから?」
「生え変わりの時に気を付けたほうがいいことはあるの?」
「どこかのタイミングで病院を受診したほうがいいの?」
など、子犬の歯の生え変わりについて、気になることも多いのではないでしょうか?
本記事では犬の歯の生え変わりについて、よくあるトラブルや対処法、気を付けたい病気を分かりやすく解説します。
是非、最後までお読みいただき愛犬との楽しく健やかな生活にお役立てください。
📍 目次 ▼ 【犬の乳歯】生え変わりについて |
【犬の乳歯】生え変わりについて
子犬の歯がグラグラと揺れているのを発見し驚いた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。子犬の歯がグラグラするのは、歯の生え変わりが順調に進んでいる証拠です。慌てず経過を観察してあげましょう。
こちらでは犬の歯の生え変わりについて詳しく解説します。
歯が生え変わる時期
犬の乳歯が永久歯に生え変わる時期は、おおよそ生後4〜6ヶ月頃です。
乳歯の生え変わる時期は犬種や個体差によって多少前後しますが、小型犬は大型犬よりも早く生え変わりが始まる傾向があります。
歯が生え変わる順番
乳歯の生え変わる順序は、切歯から始まり、次に犬歯、最後に臼歯という順番で進行します。約2~3ヶ月かけて生え変わり、生後6~7ヶ月には、生え変わりが完了し永久歯が生えそろいます。
乳歯の特徴と本数
犬の乳歯は、生後2〜3週間頃から生え始めます。
乳歯は全部で28本あり、その内訳は以下の通りです。
- 切歯:12本(上下顎各6本)
- 犬歯: 4本(上下顎各2本)
- 臼歯:12本(上下顎各6本)
乳歯は永久歯に比べて小さく、鋭い形状をしているのが特徴です。
永久歯の特徴と本数
永久歯は乳歯よりも大きく、強固です。
犬の永久歯は全部で42本あり、以下のように構成されています。
- 切歯:12本(上下顎各6本)
- 犬歯:4本(上下顎各2本)
- 前臼歯:16本(上下顎各8本)
- 後臼歯:10本(上顎各3本、下顎各2本)
永久歯は犬の一生を通じて使用するため、しっかりとした構造が特徴です。
【犬の乳歯】生え変わり時期のトラブルと対処法
犬の歯が生え変わる時期は、様々なトラブルが発生します。
事前に対処法を把握しておくことでトラブルが発生しても安心して対応できるでしょう。
こちらでは犬の歯の生え変わり時期のよくあるトラブルと対処法を解説します。
抜けた歯を飲み込んでしまった
フードを食べているときに歯が抜け、そのまま飲み込んでしまうことがあります。
基本的には問題はありません。しばらくしたら便とともに排泄されますので安心してください。
歯ぐきからの出血
乳歯が抜けた時に多少の出血を伴うことがあります。
少量であれば通常の範囲ですが、
- 5分以上出血が続く
- 大量に出血がある
という場合は、別の病気の可能性もあるため病院を受診しましょう。
食欲と食行動の変化
乳歯の生え変わり時期は、一時的に食欲が減退したり、食べ方が変わることがあります。これは歯茎の痛みや違和感によるものです。生え変わりの時期だけ、柔らかいフードに変更するなどの工夫をしてあげると良いでしょう。
噛む行動の増加
乳歯の生え変わり期には、歯茎のむずむず感を和らげるために愛犬の噛む行動が増加します。ゴム製やロープ製などの柔らかく弾力のある噛むおもちゃを与え、家具などが噛まれないよう注意しましょう。
【犬の乳歯】気を付けたい病気
こちらでは、歯の生え変わり時期に気を付けたい歯の病気を解説します。
乳歯遺残(にゅうしいざん)
永久歯が生えてきても乳歯が抜けずに残っている状態を「乳歯遺残」と言います。乳歯遺残があると歯列不正になってしまったり、歯垢や歯石が溜まりやすく歯周病を患う原因となるため、早期発見と治療が重要です。
乳歯遺残は小型犬に多い傾向があります。
病院を受診するポイント
永久歯が生えてきても乳歯が抜けずに残っている。
乳歯と永久歯が2本並んで生えている状態が見られる。
主な治療法
全身麻酔下での抜歯。
不正咬合
乳歯遺残や根本的な顎の骨の長さの異常により、歯のかみ合わせが悪い状態を「歯列不正」と言います。
歯列不正は咀嚼(そしゃく)や呼吸に問題を引き起こす可能性があるため、早期発見と治療が重要です。
乳歯遺残やそれに伴う不正咬合は早期に対処すれば治療できる可能性があります。
歯並びは、見た目が悪いだけではなく将来歯周病が起こりやすくなってしまうため注意が必要です。
歯の生え変わりの時期は定期的に愛犬の口の中を確認し、病気の早期発見に努めましょう。
【犬の乳歯】歯みがきをはじめる時期
愛犬のお口を健康に保つためには、毎日の歯みがきが重要です。そのために、歯の生え変わり時期から少しずつお口ケアの練習を始めることをおすすめします。
最初から歯ブラシを使用しようとすると、犬が怖がったり遊んだりしてしまう可能性があります。まずはお口を触り、飼い主がお口の中を確認することに慣れさせましょう。愛犬のお口の中を確認することは、乳歯遺残などの病気の早期発見につながります。
生え変わり時期で歯茎からの出血がある場合は、無理にお口ケアを行わないこともポイントです。
子犬のお口ケアは以下の手順で無理なく進めましょう。
- お口周りを触れる
- お口に指を入れられる
- シートまたは指サックで歯を磨ける
- 歯ブラシで歯を磨ける
できる範囲でチャレンジしていき、歯みがきの習慣化を目指してくださいね。
まとめ
子犬の歯の生え変わりは、成長過程の重要なステップです。
この時期に適切なケアを行うことで、将来的な歯科疾患を予防することができます。そのために毎日愛犬のお口のケアを行い、定期的な歯科検診を受けましょう。
病気の早期発見・早期治療が、愛犬の健康を守る鍵となります。
当院では経験豊富な歯科専門医による歯科専門診療を行っています。
何か気になる症状がございましたら、まずは歯科診察の予約をお取りください。
お口の状態をチェックし、次に必要なアクションを詳しくご説明します。
愛犬のお口の健康を一緒に守っていきましょう。
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