フレンチブルドッグに多い皮膚病を解説|アレルギーや感染症が多い?
フレンチブルドッグは日本でも非常に人気のある犬種です。
その愛嬌のある外見と、フレンドリーな性格から皆から愛されています。
しかし、フレンチブルドッグには皮膚病が多いことはご存知でしょうか?
今回はフレンチブルドッグに多い皮膚病にはどのようなものがあるのか、予防や治療する方法を解説していきます。
フレンチブルドッグをすでに飼っている方もこれから飼う方も、さらにフレンチブルドッグの皮膚について詳しくなっていただければ嬉しいです。
📍 目次 ▼ フレンチブルドッグの特徴 |
フレンチブルドッグの特徴
フレンチブルドッグは、19世紀にイギリスからフランスに渡ったブルドッグと、地元の犬種が交配されることで誕生した犬種です。
その性格は社交的かつ好奇心旺盛で、日本中で広く愛されています。
愛嬌がある外見と、コウモリみたいな大きな立ち耳「バッド・イヤー」が特徴的です。
顔に体にしわやたるみがたくさんあったり、短い毛がその愛嬌の要因の一つですが、それゆえにフレンチブルドッグは皮膚病にかかりやすいです。
フレンチブルドッグに多い皮膚病
顔や体にしわが多いこと、被毛が短いことはブルドッグ由来のものとされています。
しわがあるとそのしわの間に汚れが溜まりやすくなります。
また被毛が短いことで、外的な刺激が皮膚にダイレクトに影響を与えることにつながります。
この二つの要因により皮膚病が多いと言われています。
アレルギー性皮膚炎
フレンチブルドッグはアレルギー性皮膚炎になりやすいです。
アレルギー性皮膚炎には
- 犬アトピー性皮膚炎
- 食物アレルギー
の2種類があります。
それぞれ別の病気ですが、フレンチブルドッグの場合は両方とも併発することがあります。
犬アトピー性皮膚炎
犬アトピー性皮膚炎は環境中の物質に反応して引き起こされるアレルギー性の皮膚炎です。
アレルゲンとなるものには花粉やダニなどが挙げられます。
皮膚が赤くなり痒くなるというのが主な症状で
- 眼の周り
- 脇の下
- 股
- 足先
- 耳
などでの発症が多いです。
根本的な解決はアレルゲンから回避することですが、現実的には難しいため
- 二次感染のコントロール
- 炎症、かゆみのコントロール
- 皮膚のバリア機能の維持
が治療方法に挙げられます。
食物アレルギー
食物アレルギーとは、犬アトピー性皮膚炎とは異なり環境中の物質ではなく、食物中のタンパク質が原因と発症するアレルギー性皮膚炎のことです。
牛肉、鶏肉、乳製品などに含まれる動物性タンパク質や、小麦、大豆、とうもろこしなどに含まれる植物性タンパク質がアレルゲンとなることが多いです。
症状は犬アトピー性皮膚炎と非常に似ています。
食物中のアレルゲンに反応する病気のため、嘔吐や下痢も症状として挙げられますね。
食物アレルギーの治療はアレルゲンとなるタンパク質を避けることです。
様々な検査を通してその子に合った食事を選ぶと良いでしょう。
皮膚の感染症
フレンチブルドッグは顔や体にしわが多く、汚れがたまりやすいです。
そのため、その汚れから感染症にかかることもあります。
またアレルギー性皮膚炎により、皮膚のバリア機能が低下し、感染症にかかることがあります。
フレンチブルドッグがかかりやすい皮膚の感染症は以下の2つです。
- 膿皮症
- マラセチア性皮膚炎
膿皮症
膿皮症は細菌が感染することによって引き起こされる皮膚の感染症です。
ブドウ球菌という細菌が原因になることがおおいですが、このブドウ球菌は外部から感染するわけではありません。
元々体にいるブドウ球菌が、皮膚のバリア機能が低下したり、皮膚が不衛生になったりすると異常に増殖し、膿皮症を引き起こします。
膿皮症の治療には原因となっている細菌を抗菌薬の内服や、抗菌シャンプーを行うことが多いですが、膿皮症の元となる皮膚のバリア機能を低下させる皮膚病の治療が最も重要です。
マラセチア性皮膚炎
マラセチア性皮膚炎はその名の通りマラセチアという酵母様真菌(カビ)が原因となって発症する皮膚炎です。
マラセチアは皮脂を栄養源として増殖する菌のため、皮脂が増えるような皮膚病を持っていると発症しやすくなります。
マラセチア性皮膚炎の治療は、
- 抗真菌薬の内服
- 抗真菌効果のあるシャンプー
- 抗真菌効果のある外用薬
などがあります。
しかし、膿皮症と同じでマラセチア性皮膚炎の元となる皮膚病の治療を行うことが大事です。
フレンチブルドッグの皮膚病を悪化させないためにできること
フレンチブルドッグの皮膚病を悪化させないためには日頃のスキンケアを行うことが重要です。
清潔に保つために定期的にシャンプーを実施しましょう。
シャンプーだけではしわの隙間をきれいにすることができません。
しわの隙間は消毒成分が入っている犬用のウェットティッシュや綿棒を使うのがおすすめです。
すでにアトピー性皮膚炎や食物アレルギーを発症している場合は、服やブラッシングでアレルゲンを除去してあげたり、該当する食物を避けるようにしましょう。
まとめ
今回解説したようにフレンチブルドッグは皮膚病の多い犬種です。
しかし、その皮膚病の多さを上回るほど魅力がたくさんある犬種です。
日頃からのケアを行い、フレンチブルドッグの皮膚を健康にするよう努力していきましょう。
当院にはフレンチブルドッグの皮膚病の治療経験が豊富にあります。
フレンチブルドッグを飼われている方で皮膚病にお困りの方はいつでも当院にご相談ください。
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