ポメラニアンの脱毛について徹底解説|ポメラニアンに多い脱毛症X(毛周期停止)
ポメラニアンを飼われている皆様は「ポメはげ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
「ポメはげ」は、言葉の通りポメラニアンが脱毛してしまう状態のことを指します。
ポメラニアンの脱毛はそれだけ有名ということですね。
今回はそのポメラニアンの脱毛はなぜ起こるのか、治療方法について解説します。
飼われているポメラニアンの毛並みを美しく保てるように、正しい知識をつけていただけると幸いです。
📍 目次 ▼ ポメラニアンに多い皮膚病 脱毛症X(毛周期停止) |
ポメラニアンに多い皮膚病 脱毛症X(毛周期停止)
ポメラニアンに多い皮膚病は、脱毛症X(毛周期停止)という病気です。
脱毛症Xという病名は、原因不明に毛の成長する周期が止まってしまうという意味からつけられています。
脱毛症Xは30年前から研究されていますが、いまだに原因は明らかになっていません。
原因が明らかになっていない病気のため、脱毛症Xは検査によって診断することはできません。
特徴的な皮膚や毛の症状、犬種、年齢などから疑い、似たような病気を除外することで診断されます。
ポメラニアンに多い病気として知られていますが、実際にはチワワ、トイ・プードルなどにも発症することが知られています。
脱毛症X(毛周期停止)の症状
脱毛症Xの症状は以下の順番で生じます。
- 毛並みが悪くなる、毛がパサパサする
- 首、お尻、ももの毛が左右対称に薄くなる
- 太い毛がなくなって、細い毛だけになる
- 頭と四肢以外、つまり体の大部分に広がる
- 毛も抜けてツルツルになり、皮膚が黒くなる
脱毛症X自体にかゆみや痛みはないことが特徴です。
本人に辛さがないことが脱毛症の大きな特徴ですね。
ポメラニアンの脱毛症X(毛周期停止)は治らない?
脱毛症Xはいまだに原因がわかっていない病気と言われています。
そのため治療方法もまだわかっていないことが非常に多いです。
脱毛症Xの治療には以下のものがあります。
- ホルモンの調整剤
- サプリメント(麹エキス、海草、アミノ酸、ビタミンなど)
- 育毛剤(塗り薬)
- 入浴
- マイクロニードル(皮膚を細かい針で刺激する方法)
- 精巣の摘出(男の子の場合)
上記の治療の中で100%の治療効果が見込まれるものはありません。
また、副作用やリスクから手当たり次第治療をやっていけば良いというわけでもありません。
いくつか治療の例をご紹介します。
最も治療効果が高いものがホルモンの調整剤で、40〜80%の治療効果と言われています。
この治療効果が高いホルモンの調整剤は、副作用が高確率で出ます。
加えてホルモンの調整剤の投与を中止すると、また徐々に脱毛していくことも多いです。
去勢手術を行うと被毛が再生することがあり、中には永久的に再生することもあります。
ただし、必ず被毛が再生するわけではないことや、麻酔リスクをよく考えてから手術を行う必要があります。
サプリメントは副作用が少なく安全に行うことができる治療の一つですが、治療に反応するかどうかは犬ごとにまちまちな点がデメリットに挙げられますね。
様々な治療方法がありますが、脱毛症Xは本人にかゆみや痛みなどの苦痛がないことから、長く安全に継続できる治療方法を選ぶことが重要です。
どの治療方法を選択するかは動物病院でよく相談して決めましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ポメラニアンの皮膚病には脱毛症Xという病気が多く、いまだに原因や治療方法には不明な点が非常に多いです。
「原因も治療方法もわかっていないなら諦めようかな」
と思われる方も多いかもしれません。
しかし、実際に治療を通して毛が生えてきたり、肌質が改善したポメラニアンもいます。
脱毛症Xのポメラニアンを飼われている方は、一度動物病院で相談し、治療方法を模索してみてはいかがでしょうか?
当院は犬と猫の皮膚疾患に力を入れています。
ポメラニアンに限らず愛犬の脱毛にお困りの方がいらっしゃればいつでもご相談ください。
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