愛犬の歯の色が黒いのはなぜ?|歯と歯肉の色が変わってしまう原因を解説
愛犬の口の中を見たときに普段と違う色だったらびっくりしますよね。
歯や歯肉の色が変わっている場合は、病気の可能性もあり、すぐに動物病院で診察をした方が良いものもあります。
今回は犬の歯と歯肉の色が変わってしまう原因を解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、もしも愛犬の歯や歯肉の色が変わっている時のも対応できるようになりましょう。
📍 目次 ▼ 犬の歯の色が変わる原因 |
犬の歯の色が変わる原因
犬の歯の色が変わる原因には
- 歯石が付着している
- 歯が折れて壊死が起きている
- 薬の影響
の3つがあります。
それぞれについて解説していきます。
歯石が付着している
歯石は犬の歯の色が変わる原因の最もポピュラーなものです。
人間の場合歯垢が付着してから歯石に変わるまで約20日要すると言われています。
しかし犬の場合だと、歯垢が付着してから歯石に変わるまで2~3日で歯石に変わると言われています。
人間より犬の方が歯石が付着しやすいのですね。
歯石は一般的には茶色く、歯そのものに色がつくというよりは、歯に石がこびりついたような見かけをしています。
歯が折れて、壊死が起きている
犬の歯は外側からエナメル質、象牙質、歯髄と層状になっています。
犬が硬いものを噛んだときには、歯が欠けてしまい(破折)象牙質や歯髄が露出することがあります。
象牙質は薄い黄色の色をしていて、歯髄はピンク色や黒色に見えることがあります。
歯髄が露出していまうと細菌感染が急速に引き起こされ、歯髄炎になります。
歯髄炎が起こると最終的に歯は壊死し、全体的に黒っぽい見た目になります。
薬の影響
犬の歯は薬の影響から色が変化することもあります。
歯の色に影響を与える薬はテトラサイクリン系の抗生剤ですね。
母犬の妊娠中や生後3ヶ月未満の子犬でテトラサイクリン系の抗生剤を服用していると、歯の象牙質のカルシウムとテトラサイクリンが結合し、歯の色が灰色~薄茶色になることがあります。
犬の歯肉の色が変わる原因
犬の歯肉の色が変わる原因には歯の色が変わることよりも命に関わる重篤な疾患が多いです。
歯肉の色が変わる原因を具体的に解説します。
生まれつきの色
生まれつき歯肉や舌が黒い犬種がいます。
チャウチャウなどが代表的な例ですね。
生まれつき歯肉や舌が黒い場合は特に心配する必要はありません。
腫瘍
犬の口腔内の腫瘍の中には悪性黒色腫(メラノーマ)という腫瘍が存在します。
その名の通り、腫瘍自体に黒い色素(メラニン)が含まれるため、黒っぽく見えることがあります。
悪性黒色腫(メラノーマ)は、治療が遅れると命を落としてしまう可能性のある、非常に悪性度が高く、恐ろしい病気ですね。
チアノーゼ
歯肉や舌の色が通常ピンク色なのは血液中のヘモグロビンに酸素がしっかり含まれているからです。
酸素が足りない状況だと、血液の色が変化し、歯肉や舌の色が青紫色になります。
心臓や呼吸器の病気でチアノーゼは引き起こされ、緊急性のある状態と言えます。
貧血
「歯肉や舌の色が通常ピンク色なのは血液中のヘモグロビンに酸素がしっかり含まれているから」ということを解説しましたが、そのヘモグロビンが少なくなってしまうと歯肉や舌の色が白~薄ピンク色になります。
貧血は血液疾患、炎症性疾患、腎疾患など様々なものから引き起こされます。
治療した方がいい?
歯や歯肉の色が変わる原因の中には、治療せずに放置すると健康上大きな問題に発展する病気もあります。
歯石の付着や歯が折れたことによる歯の壊死は適切な歯科処置を行うことが最も効果があります。
もし、愛犬の歯の色から歯石の付着や歯が折れたことが疑われた場合は動物病院を受信するようにしましょう。
歯肉の色が変化している場合は歯の色の変化よりも病気の重症度、緊急性が高いです。
場合によってはすぐに命に関わる可能性もあるのでなるべく早く動物病院を受診しましょう。
まとめ
歯や歯肉の色の変化は一部の原因を除き、基本的に良い変化ではありません。
大きな健康問題に発展したり、場合によっては命に関わる可能性もあります。
当院では歯科疾患を含む口腔内の診療に力を入れています。
「愛犬の歯の色が変わった」
「愛犬の歯肉の色が変わった」
などの変化を見つけられた場合はいつでもご相談ください。
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