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猫の耳血腫について|猫の耳が腫れてしまう病気とは?

2024.10.18

猫の耳血腫について|猫の耳が腫れてしまう病気とは?

「猫の耳が突然パンパンに腫れてしまった」
「なんだか耳が熱を持っている」
「耳を触ろうとすると強く嫌がる」
こんな症状にお困りではありませんか?
もしかしたら耳血腫という病気かもしれません。
耳血腫は治る病気ですが、長引くと耳が変形する可能性もあります。

今回は、耳血腫について詳しく解説します。
この記事を読んで、ぜひ猫の耳血腫について理解を深めましょう。

光で耳が透けている猫

 📍 目次

 ▼ 猫の耳血腫について
 ▼ 猫の耳血腫の原因は?
 ▼ 耳血腫の症状は?
 ▼ 耳血腫の治療は?
 ▼ 猫の耳血腫の予防
 ▼ まとめ

 

猫の耳血腫について

猫の耳たぶを耳介といいます。
耳介は皮膚と耳介軟骨という軟骨でできています。
耳血腫は耳介の軟骨と皮膚の間に血液が溜まってしまう病気のことです。
なんらかの原因で耳介軟骨が傷つき、血管が破れて出血することで発症します。

 

猫の耳血腫の原因は?

耳介軟骨が傷つき出血することで耳血腫が起こります。
耳血腫の原因は物理的な刺激によることが多いです。
例えば

  • 耳を何度もかく
  • 床に耳を擦り付ける
  • 頭を振る
  • 強くぶつける

など耳に強い刺激が与えられることで発症しやすくなります。
耳に強い刺激を与えるということは、耳に何かしらの違和感があるということですよね。
違和感の原因となるものとしては、外耳炎や中耳炎が多いです。
外耳炎の発症には以下の原因が考えられます。

  • 耳ダニ
  • 細菌感染
  • アレルギー
  • アトピー

などです。
外耳炎は悪化すると中耳炎を引き起こします。
また猫では、鼻炎や副鼻腔炎などの呼吸器の感染や、ポリープも中耳炎の原因です。
外耳炎や中耳炎の他にも外傷や内耳炎などで耳血腫が発症することもあります。
耳血腫は耳血腫そのものを治療するだけではなく、原因となる病気を根本から調べて治療することが重要と言えますね。

耳をかいている猫

 

耳血腫の症状は?

耳血腫は初期の段階では、耳を気にしてかいたり頭を振ったりする行動が症状として見られるでしょう。
発症すると耳を触られるのを嫌がったり、耳が熱を持っていたりすることがあります。
耳血腫が進行すると、耳が水風船のように膨らみブヨブヨと腫れ上がります。
重みが増し、耳が垂れ下がっていくのも症状の一つです。

 

耳血腫の治療は?

耳血腫は症状や段階によってベストな治療方法が違います。
代表的な治療方法について紹介していきましょう。

原因疾患の治療

耳血腫の治療で大事なことは、原因疾患の治療です。
耳血腫そのものの治療の前に、耳の違和感となっている原因疾患を探すことが重要です。
再発を防ぐためにも、耳血腫の原因となっている病気を予防しないといけません。

内科治療

耳血腫が軽度な場合は耳にたまった液体を抜いて、炎症を抑えるためにステロイドや抗生剤を投与します。
一度の治療では良くならないことが多く、再び液体がたまることがほとんどです。
ご家族と猫にとっては大変ですが、何度か通院を行い、液体がたまらなくなるまで治療を繰り返します。
猫の性格によっては、この処置で暴れてしまうことも多いです。
暴れてしまう猫の場合は、薬で少し眠たくする鎮静処置が必要になります。
内科治療で再発を繰り返し、耳血腫が長引くと治った後も耳の形がボコボコと変形してしまいます。
人間でも柔道などをやっていると衝撃で耳血腫を起こし餃子耳と呼ばれる変形をしている方もいますよね。
変形した耳のデメリットは、見た目の問題だけではありません。
汚れがたまりやすく炎症を起こしやすいというデメリットが出てきてしまいます。

外科治療

内科治療には耳が変形するというデメリットがあります。
最も耳の変形が少なく耳の形を綺麗に保ちやすいのが外科治療です。
再発を繰り返す場合や、重度の耳血腫の場合も外科治療を行うことが有効的です。
外科治療は一般的には、まず血腫のある部分を切開し、液体が排出されるようにします。
次に耳の内側と外側を縫い合わせます。
耳の内側と外側を縫い合わせることで、液体がたまるスペースを減らすことが重要です。
外科治療を行うには全身麻酔を行う必要があるため、もちろんリスクも存在します。
どちらの治療がいいかは猫の耳の状態にもよるでしょう。
再発リスクや、耳の形を保つというメリットも含めて治療を行う前に獣医師とよく相談して決めましょう。

猫を抱っこしている獣医師

 

猫の耳血腫の予防

耳血腫は外耳炎や中耳炎などの耳の病気が原因になる可能性があります。
耳に何か違和感を感じている様子が猫に見られたら、早めに病院へ連れていきましょう。
また、猫の場合は外に出さないようにすることで喧嘩や事故による外傷を防ぐことができます。

 

まとめ

耳血腫は命に関わる病気ではありません。
しかし、再発も多い病気で治っても耳の形が変形する恐れがあります。
原因となる病気も含めてしっかり治療する必要があります。
猫の耳が膨れている時には早めに動物病院に相談しましょう。

当院は皮膚科診療に力を入れています。
猫が耳を何度も気にしている場合や、耳に違和感がある場合はぜひ当院にご相談ください。

 

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