猫の疥癬ついて|原因はダニ?どんな病気なのか解説
猫が体を痒そうにしていると心配ですよね。
外に出入りのある猫や他の猫と接する機会の多い猫なら、その痒みは猫疥癬という寄生虫感染症かもしれません。
今回は猫疥癬について解説していきます。
ぜひ最後までお読みいただき、猫に痒みや脱毛などの症状があるときの参考にしてください。
📍 目次 ▼ 猫疥癬とは? |
猫疥癬とは?
猫疥癬はネコセンコウヒゼンダニというダニの寄生が原因となる病気です。
ネコセンコウヒゼンダニは主に猫に寄生します。
猫の皮膚に穴を掘り、その中で排泄や産卵を行います。
猫がネコセンコウヒゼンダニやその糞便に対してアレルギー反応を起こすことで強い痒みや炎症を起こします。
ネコセンコウヒゼンダニは猫同士の接触によって伝播します。
- 多頭飼育しているお家の猫
- 外飼いの猫
- 他の猫とタオルやブラシを共有している猫
以上のような猫では感染のリスクが高いので注意が必要です。
猫疥癬の症状
特徴的な初期症状は耳の付け根の赤い腫れです。
次第に耳介全体、そして上瞼や首の後ろへと拡がります。
猫疥癬の症状で猫に特に不快感を与えるのは強い痒みです。
猫がその部分を掻いてしまうことで表皮の剥離、脱毛などを起こします。
出血をしてしまったり化膿することもあります。
症状が慢性的になると皮膚が分厚くなったりシワがくっきりと目立つようになります。
猫疥癬の検査
猫疥癬の検査には
- セロハンテープ検査
- 皮膚掻爬検査
などがあります。
セロハンテープ検査では病変部にセロハンテープを擦り付け、それを顕微鏡で観察してダニがいるかを検査します。
皮膚掻爬検査では病変部を浅く削りとり、それを顕微鏡で観察してダニがいるかを検査します。
猫疥癬の治療
猫疥癬の原因はネコセンコウヒゼンダニの寄生なので、それを駆虫することが治療となります。
- イベルメクチン
- セラメクチン
- フィプロニル
などの成分が配合されている駆虫薬を使用します。
スポットタイプの外用薬や飲み薬などのバリエーションがあります。
動物病院で獣医師と相談してそれぞれの猫に最適なものを選んであげましょう。
猫疥癬は人や犬にも感染する?
ネコセンコウヒゼンダニは主に猫に寄生して繁殖します。
しかし、まれに人間や犬などの他の動物にも感染することがあります。
人間に感染しても繁殖はできないため、いずれ死んでしまいますが、激しい痒みを引き起こし発疹が出ることもあります。
この症状は長くは続かず自然治癒することがほとんどですが、なかなか治らないようであれば念のため皮膚科を受診しましょう。
人間が猫疥癬に感染しないためには、猫疥癬の猫と直接触れ合わない、接触したらすぐに洗うなどの予防が必要です。
飼い猫が猫疥癬かもしれない時は
猫疥癬が疑われる猫は動物病院へ連れて行って診察と治療を受けましょう。
お家に他の猫や動物がいる場合にはこれ以上感染が拡大しないように、猫疥癬が疑われる猫とは隔離してください。
飼い主様が猫疥癬の症状に気づくまでの間に他の猫や動物にも感染している可能性もあります。
同居動物がいる場合には一緒に診察してもらうようにしましょう。
隔離期間は症状の経過をみながら獣医師と相談して決めると良いです。
猫が生活している部屋の中は掃除機で丁寧に掃除をし、清潔な状態を保ちましょう。
また、猫が使用していた
- 首輪
- おもちゃ
- ベッド
- カーペット
などにはネコセンコウヒゼンダニが付着している可能性が高いです。
これらの物は熱湯消毒を行って洗濯をしましょう。
ネコセンコウヒゼンダニは60℃以上のお湯に10分以上浸すと死滅すると言われています。
また、ネコセンコウヒゼンダニは湿度の低い環境が苦手です。
首輪やおもちゃなどを洗ったあとはしっかりと乾燥させるようにしましょう。
猫疥癬の予防
ご自宅の猫を猫疥癬に感染させないためには、猫疥癬の猫と接触させないことが1番の予防です。
そのためには
- 室内飼いを徹底すること
- 野良猫と接触させないこと
- 生活環境を清潔に保つこと
- 定期的なノミダニ予防
などの方法があります。
まとめ
大切な愛猫が痒みで苦しむ姿を見るのは耐え難いものですよね。
当院では皮膚診療に力を入れています。
もちろん猫疥癬の治療や予防も可能です。
猫が体を痒そうにしていたら、ぜひ当院にご相談ください。
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