犬の心因性掻痒症について|痒みの原因はストレスかも?
犬の痒みの原因の一つに心因性掻痒症という病気があります。
動物病院に通って治療や検査をしても良くならない痒みは、もしかしたらストレスが原因かもしれません。
犬を飼われているご家族の中には
「心因性掻痒症ってどんな病気?」
「心因性ってことはストレスが原因なの?」
「犬のストレスってどんなものがあるの?」
という疑問や心配事を持たれている方もいらっしゃるかと思います。
今回は犬の心因性掻痒症について詳しくご説明します。
ぜひ最後までお読みいただき、心因性掻痒症についての理解を深めましょう。
📍 目次 ▼ 犬の心因性掻痒症とは |
犬の心因性掻痒症とは
心因性とは、精神的なストレスが原因になるという意味です。
人間でもストレスにより蕁麻疹などの皮膚症状を示すことがありますよね。
犬でも同じような現象が起こり、皮膚が痒くなってしまうことを心因性掻痒症と呼びます。
犬は言葉が話せません。
そのため、ストレスが溜まって発症に気づかずに重症化してしまうこともあります。
「ストレスで痒くなる病気」
と聞くと、大したことのないように聞こえるかもしれませんが、実際に重症化してしまうとかなり重度な症状が出てしまいます。
犬の心因性掻痒症の症状
心因性掻痒症は、精神的なストレスによって痒みが出ることを言います。
犬は痒みのある場所に対して
- 口で噛む
- 爪で引っ掻く
- 過剰に舐める
という行動をとります。
この行動は、犬の皮膚の脱毛や炎症などよりひどい皮膚症状に繋がってしまいます。
そのため、犬の心因性掻痒症は
- 手足の先
- 顔まわり
- 尻尾
など口や爪が届く場所に症状が現れやすくなります。
心因性掻痒症を放置して重症化すると、皮膚に傷ができるまで舐めたり掻いたりします。
傷になった部分は出血してしまったり、細菌感染を起こしてしまったりしてしまいます。
犬の心因性掻痒症の原因
犬の心因性掻痒症は心因性という名の通り、精神的なストレスによって起こります。
ストレスの原因には
- 引越し
- 家族構成が変わる
- 留守番の時間が増える
- 生活リズムが変わる
- 散歩時間が減る
- 同居する動物が増える
などの、生活や環境の変化が主に挙げられます。
犬の心因性掻痒症の診断方法
心因性掻痒症は、血液検査や画像検査では判断できません。
痒みの原因には心因性以外にも
- 細菌
- カビ
- 寄生虫
- アレルギー
- 腫瘍
などが挙げられます。
そのためまずは、
- 血液検査
- 皮膚検査
- 被毛検査
- アレルギー検査
などで他の原因ではないことを調べます。
心因性かどうかを判断するには、ご家庭で最近何か環境の変化がなかったかというご家族のお話が重要になります。
ぜひ些細なことでも、気になることがあれば獣医さんにお話してみてください。
心因性掻痒症の治療
犬の心因性掻痒症の場合、ストレスの元になっている生活や環境の変化を取り除くことが一番の治療となります。
ストレスの原因がわかっている場合は、できる限り原因を取り除きます。
引越しや、家族構成の変化など、ストレスの原因を取り除くことがなかなか難しい場合は、なるべくストレスを軽くする方法を考えるのがおすすめです。
例えば、犬との散歩時間を増やしてコミュニケーションを取ったり、犬が一人で静かに過ごせる時間を増やしたりという工夫が必要になるでしょう。
こうした対応でもなかなか痒みが取れない場合は、抗不安薬や漢方などを使用することもあります。
また、環境の改善と合わせて
- 抗生剤や痒み止めの使用
- シャンプー療法
- エリザベスカラーの装着
などで、皮膚の症状が悪化しないような治療も行っていきます。
まとめ
犬の心因性掻痒症は、精神的なストレスが原因で皮膚が痒くなってしまう病気です。
急な生活や環境の変化は、犬にとって大きなストレスになるかもしれません。
犬が体を引っ掻いたり、同じ部分を舐めたりしている時は、ストレスで痒みを感じている可能性があります。
言葉が話せない犬にとってストレスを取り除けるのはご家族だけです。
ぜひ犬とコミュニケーションを取りながら、何かおかしいと感じたら病院へ連れていきましょう。
当院は皮膚科診療に力を入れています。
もしなかなか治らない痒みや、脱毛、炎症がある場合は、ぜひ当院にご相談ください。
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