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犬の疥癬について解説|犬のかゆみはダニが原因かも!

2024.09.23

犬の疥癬について解説|犬のかゆみはダニが原因かも!

 

「うちの犬、かゆみが強すぎて眠れません。」
その強いかゆみはもしかしたらヒゼンダニというダニの一種が原因かもしれません。
ヒゼンダニによる皮膚炎は疥癬と呼ばれ、暖かい時期に多い皮膚の疾患です。

今回の記事では犬の疥癬について解説していきます。
ぜひ最後までお読みいただき、かゆみから犬を守るためにお役立てください。

 📍 目次

 ▼ 犬の疥癬とは?
 ▼ 疥癬の原因と感染経路
 ▼ 疥癬の症状
 ▼ 疥癬は人にもうつる?
 ▼ 疥癬の診断
 ▼ 疥癬の治療
 ▼ 疥癬の予防
 ▼ まとめ

 

犬の疥癬とは?

首をかいている白いマルチーズ

犬の疥癬とはヒゼンダニというダニによって引き起こされる皮膚炎であり、非常にかゆみが強いことが特徴です。
ヒゼンダニは皮膚に寄生し、特に

  • 顔周り
  • 後ろ足

に好発します。
ヒゼンダニは成虫でも0.2〜0.4mmほどの非常に小さく、肉眼では見えません。

 

疥癬の原因と感染経路

疥癬の原因はヒゼンダニが寄生することと皮膚の免疫が低下してしまうことです。
おもな感染経路はヒゼンダニに感染した犬や野生動物と直接接触することです。
感染動物のフケを介して感染することもあります。
皮膚の免疫が低下している犬ではヒゼンダニに対する防御が不十分になり、ヒゼンダニが増殖しやすい環境になっています。
野生動物のいる地域でのお散歩やたくさんの犬が行きかうドックランなどでは特に注意が必要です。

 

疥癬の症状

ヒゼンダニに感染すると顕著な皮膚症状が出ることが多いです。
症状は局所的に始まり、放置すると全身に広がってしまいます。

強いかゆみ

疥癬の一番の特徴は強いかゆみです。
ヒゼンダニが皮膚にトンネルを形成することによる刺激やヒゼンダニの分泌物がかゆみを引き起こします。
重症化すると眠れなくなるほどかゆみが続くこともあります。

脱毛

かゆみにより患部を引っかいたり、かじったりすることで脱毛が起こることが多いです。
脱毛に加えて皮膚に炎症が生じたり、皮膚バリアが壊れてしまったところに細菌の二次感染が起こることもあります。

潰瘍

かゆみが強く、かき壊してしまうと潰瘍を形成することがあります。
潰瘍ができてしまうと化膿や出血を伴うこともあり、動物病院での適切な処置が必要です。

 

疥癬は人にもうつる?

ゴールデンレトリーバーを抱く人

ヒゼンダニは感染した犬から人間にうつることもあります。
人にうつった場合も強いかゆみが特徴です。
疥癬の感染が疑わしい場合は必ず医療機関を受診しましょう。

 

疥癬の診断

症状や身体検査から疥癬が疑わしい場合は皮膚検査に進みます。

皮膚の検査

皮膚の表面を少し削り取り、ヒゼンダニの虫体や卵を顕微鏡で観察します。
犬の疥癬の検査は検出率が10〜20%と言われているほど低いため、うまく検出できないことも多いです。
検査でヒゼンダニが見つからなくても、症状が疑わしければ試験的に治療を行う場合もあります。

 

疥癬の治療

もし疥癬になってしまったらまずは駆虫薬を投与します。
犬の皮膚を清潔に保つためにシャンプーで洗い流すことも効果的です。

駆虫薬

ヒゼンダニに対する駆虫薬を使用します。
マダニの駆虫薬とは異なる場合もあるので自己判断での使用は避け、動物病院で処方されたものを使いましょう。

シャンプーによるケア

シャンプーによって物理的にヒゼンダニや汚れを洗い流します。
かゆみによる二次的な病変がある場合、薬用シャンプーによって皮膚を清潔に保つことで皮膚バリアを改善します。

 

疥癬の予防

笑う2匹のトイプードル

ヒゼンダニは犬同士で感染するため、同居犬に予防的に駆虫薬を投与することが望ましいです。
同居のご家族にも感染させないために飼育ケージや周辺の環境を綺麗に保ちましょう。
疥癬が疑われる犬を触る際は手袋を装着し、触れたあとは手をよく洗うと安心です。

 

まとめ

犬の疥癬は非常にかゆみが強いため、放置してしまうと生活の質がどんどん低下してしまいます。
しかし、適切な治療を行うことで比較的短期間で改善がみられることが多いです。
「もしかして疥癬なのでは?」
と不安にお思いの方はお早めに当院までご相談ください。

 

神奈川県藤沢市湘南台の動物病院

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