犬の季節性脱毛症について|冬に毛が抜ける珍しい皮膚病
愛犬の毛が抜けてしまって生えてこないと心配ですよね。
秋から冬にかけて体の一部の毛が抜け落ちてしまっているようであれば、季節性脱毛症かもしれません。
季節性脱毛症では健康上の問題はないため心配いりませんが、症状によっては他の病気の可能性を考える必要があります。
今回は季節性脱毛症の症状や治療などについてご説明します。
ぜひお読みいただき、脱毛の症状が出たときの参考にしてください。
📍 目次 ▼ 季節性脱毛症の症状 |
季節性脱毛症の症状
季節性脱毛症は、季節の変化に伴って体の一部の毛が抜ける皮膚病です。
季節性と聞くと、換毛期での毛の生え替わりをイメージされる方が多いかもしれません。
換毛期には毛がたくさん抜けてもなくなってしまうことはありませんが、季節性脱毛症では毛が抜け落ち、毛が生えている部分との境目ができます。
特に脇腹に左右対称ではっきりとした脱毛が起こることが多く、脱毛した部分の皮膚は黒く色素沈着を起こすので、見た目が特徴的です。
他にも尾の根元や鼻など、様々な部位で脱毛を起こすことがあります。
元々黒色だった毛が金色になるなど、新しく生えてきた毛の色が元の色と違うこともよくあります。
脱毛の時期も特徴的で、通常は秋に毛が抜けてきて、春にはまた生えてきます。
多くの場合は毎年季節に合わせて脱毛と発毛を繰り返します。
中には一度だけ脱毛して以降は問題なく毛が生える場合や、逆にずっと毛が生えてこない場合もあるようです。
季節性脱毛症では、通常は痒みなど脱毛以外の症状は起こりません。
他の皮膚症状や、皮膚以外の体調の問題がある場合には、別の病気の可能性を考えます。
季節性脱毛症の原因
季節性脱毛症の原因ははっきりとはわかっていません。
北緯45度より北側での発生が多いことから、日照時間の変化に対するホルモンの影響が考えられています。
季節性脱毛症はどの犬種でも起こり得ます。
特に次の犬種での発症が多いことがわかっており、遺伝的な要因の関与も疑われています。
- ボクサー
- エアデール・テリア
- イングリッシュ・ブルドッグ
- フレンチ・ブルドッグ
- シュナウザー
季節性脱毛症の検査
季節性脱毛症は、犬種や発症時期、他に症状がないことなどの特徴から疑われます。
毛の検査で毛根の状態を確認したり、皮膚の一部を切り取って病理検査を行ったりすることで、より確実な診断を得られます。
ただし、珍しい病気なので、他のよくみられる皮膚病の可能性も考えなければなりません。
特に皮膚の痒みや赤みなど、脱毛以外の皮膚症状を伴う場合には、アレルギーや感染症などの皮膚病を疑って皮膚の検査を行います。
脱毛を起こす病気には、皮膚病だけではなく全身性の内分泌疾患なども含まれます。
他の病気の疑いがあるときには、血液検査など全身の検査を行うこともあります。
季節性脱毛症の治療
季節性脱毛症は、季節に合わせて毛が抜けること以外に健康上の問題はありません。
そのため治療はしなくて大丈夫です。
中にはやはり見た目が気になってしまい、できれば毛が生えた姿でいてほしいと思う飼い主様もいらっしゃるかもしれません。
治療を希望される場合、確実に脱毛を防げるものではありませんが、ホルモン剤などの治療を試すことができます。
まとめ
季節性脱毛症は、季節に合わせて毛が抜ける珍しい皮膚病です。
健康上の問題はないので、治療の必要はありません。
飼い主様から見て症状が当てはまる場合でも、他の病気の可能性がないかは一度病院でみてもらうことをおすすめします。
愛犬の脱毛でお悩みの方はぜひ当院までご相談ください。
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