皆さんの愛犬はお口のトラブルを抱えていませんか?
- 口が臭う
- 歯が汚い
- 口や歯を触ると痛がる
- 食べ方がおかしい
- 乳歯が残っている
- 歯が折れた
愛犬にこんな症状がある方は注意が必要です。
我々は知らず知らずのうちに病気が進行してしまった動物たちを数多く見てきました。
「もっと早く診察に来たら良かった…」
とご家族は必ず悔やまれます。
残念ながら、お口のトラブルはそのままにしておいても、改善することはありません。
多くの場合、これらのトラブルの原因を取り除くためには歯科治療が必要となります。
これらの症状に気づいた時は、できるだけ早いタイミングで歯科診察にいらしてください。
お口の健康を損なう可能性をグッと低くすることができます。
歯石予防するにあった大事なこととは
歯石は歯に付着した歯垢が石灰化して固まったものです。
一度歯垢が歯石になってしまうと、全身麻酔をかけた上での歯石除去以外で歯石を取ることができなくなります。
そのため歯石を予防するためには、できるだけ歯石になる前に歯垢を除去することが大切です。
歯石になる前に歯垢を除去するために最も有効なのは歯磨きです。
人間の口の中で歯垢は、約20日かけて歯石に変化します。
対して犬の口の中で歯垢は、たったの2〜3日で歯石に変化します。
適切な方法と頻度で歯磨きを行わないと、すぐに歯石が付着してしまうということですね。
当院では歯科診療の経験が豊富な獣医師による歯磨き指導を行なっています。
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サーカス動物病院の強み
歯科を専門とした獣医師による歯科治療
当院では口腔外科や歯科処置の経験豊富な獣医師による診察や手術を提供しています。
歯のことでお困りの動物や飼い主様の疑問に的確にお答えすることが可能です。
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高度な処置にも対応できる専門機器の充実
当院では歯科用レントゲン装置を含む高度な歯科用の専門機器を導入しています。
他院で治療困難と言われた病状にも対応可能です。
安全性の高い麻酔処置
歯科の処置は麻酔が必要になるケースが多いため、麻酔の安全性が重要となります。
当院では細やかな麻酔モニタリングにより麻酔中の体の変化に迅速に対応できるよう体制を整えています。
また、技術顧問として獣医麻酔専門医との連携があるほか、麻酔認定医も在籍しているため、麻酔のリスクの高い症例に対しても対応が可能です。実際にシニアと言われる年齢の子の処置は日常的に実施しており、麻酔事故も開業から現在まで生じておりません。
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安心感、透明性のある歯科治療
一般的な歯科処置は入院下で行うことが多く、飼い主様は立ち会うことができず、不安に感じられるでしょう。
当院では専用のガラス張りの歯科処置室があり、飼い主様も処置の様子を安心してご覧になることが可能です。
また歯科処置後のアフターケアとして、2回までの歯のチェックとデンタルケア指導を無料で行なっています。
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プラズマ治療に関する記載
当院では歯科治療にプラズマ治療を導入しています。
プラズマ治療とは、プラズマによって生成される炎症を抑える働きのある活性種というものを活用した治療です。
活性種を含んだ窒素ガスを炎症がある部分に吹きかけることで、炎症を抑えることができます。
プラズマ治療は無麻酔で行うことができるため、動物への負担が少ない治療方法です。
プラズマ治療で吹きかける窒素ガスには、炎症を抑える効果があるため口の中に炎症がある歯肉炎や歯周病の治療に使用できます。
プラズマ治療は炎症を抑えるだけではなく、口腔内の臭いの軽減や口腔のケアにも高い効果があります。
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歯肉炎や歯周病は、従来の治療法では歯垢と歯石を取り除くことが重要でした。
歯垢や歯石の除去を行うためには、犬や猫は人間とは違い全身麻酔をかける必要があります。
全身麻酔はリスクがゼロではないため、年齢や基礎疾患などの理由で麻酔をかけることに不安があるご家族もいると思います。
プラズマ治療では年齢や基礎疾患に関わらず、無麻酔で歯肉炎や歯周病の治療を行うことができるため、犬や猫の口腔トラブルの改善が可能です。
プラズマ治療をご希望の方は当院へお気軽にご相談ください。
代表的な歯科の症状例
歯周病
歯周病は歯垢の中の細菌が原因となって引き起こされます。
歯周病の予防には歯垢の付着を歯磨きなどのデンタルケアにより防ぐことが重要です。
しかし、デンタルケアだけで完璧に歯周病の予防をすることは困難です。
当院の診察では飼い主様の
- 犬が歯磨きに協力してくれない
- 歯磨きの仕方がわからない
- 歯磨き以外のデンタルケアを知りたい
という悩みの相談に乗らせていただいています。
また、歯垢は時間が経つと歯石に変化します。
歯石は通常のデンタルケアでは除去できず、さらに歯周病を悪化させます。
当院では歯科に精通した獣医師による全身麻酔下の歯石除去も行っています。
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歯根膿瘍
犬の歯周病が悪化すると歯茎が腫れ、出血し、最終的には歯がぐらつき抜け落ちます。
それだけではなく、歯の根元である歯根に膿が溜まってしまう「歯根膿瘍」という状態になると様々なトラブルを生じます。
歯根膿瘍が進行することで起こるトラブルには
- 歯根から鼻が繋がってしまう口腔鼻腔瘻
- 歯根から皮膚を突き破って外に繋がってしまう外歯瘻
- 歯根から歯肉に穴があき口の中に繋がってしまう内歯瘻
があります。
こういった目に見えたトラブルだけではなく、膿の中の歯周病菌が血流に乗って、心臓などの臓器に炎症を引き起こします。
これらのトラブルが起きる前にデンタルケアや歯石除去を行うことが重要です。
しかし、すでに歯根膿瘍になってしまった場合は、デンタルケアや歯石除去で状態を改善することは非常に難しいです。
当院では歯根膿瘍に対しては全身麻酔下での抜歯を行っています。
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乳歯遺残
永久歯が生えていても乳歯が抜けずに残っている状態を乳歯遺残と言います。
乳歯遺残があると歯列が不正になる不正咬合になってしまったり、歯垢や歯石がたまりやすく、歯周病を患う原因となります。
早期に発見し、治療することが重要ですね。
乳歯遺残の治療は残っている乳歯を抜くことです。
一般的には避妊手術や去勢手術で麻酔をかけるタイミングで乳歯を抜去することが多いですが、そのタイミングでは処置が遅すぎる場合もあります。
当院では将来的な不正咬合を防ぐために適切なタイミングでの処置をご提案しております。
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歯の破折
怪我などで歯が折れてしまったり、欠けてしまうことを歯の破折と呼びます。
歯は折れると、歯の断面から歯の神経が剥き出しの状態(露髄)になってしまいます。
露骨した歯を放置すると、その歯から全身の感染症になったり、痛みを生じることがあるので早急な治療が必要になりますね。
当院では、破折した歯に対して、歯の神経を抜いて修復する治療を行っています。
しかし歯の折れ方が深い場合、特に歯の根元(歯根)の破折の場合は歯を温存することは困難です。
その場合、当院では抜歯を選択し、痛みや感染症の原因を破折した歯を取り除く治療を行なっています。
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不正咬合
犬の上下の歯が正常に噛み合っていない状態を不正咬合と呼びます。
不正咬合があると上下の歯が干渉し、歯肉を傷つけることがあります。
歯肉の損傷に伴って炎症が起こると歯肉炎が引き起こされることがあります。
不正咬合がある場合は歯垢が溜まりやすいため、さらに歯肉炎が悪化していきます。
不正咬合は見た目の問題だけではないということですね。
当院では不正咬合の予防や治療を行なっています。
乳歯遺残によって不正咬合が引き起こされる場合が多いので、なるべく早期に乳歯遺残に対して治療し、不正咬合の予防をしています。
不正咬合で歯が触れ合っている場合は、その触れ合っている歯を抜くことで、正しく物を噛めるような歯列にする治療も行なっています。
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事例紹介
当院で実際に歯科治療を行った方の事例をいくつかご紹介します。
- 下記に実際の症例写真が表示されますので、苦手な方は閲覧にご注意ください。
10才 7ヶ月 軽度歯周病
こちらは、定期的に歯石除去を行っているトイ・プードルさんのお写真です。ご家族様曰く、「お家でのハミガキも頑張っていますが、どうしても奥歯の方は磨き残しが出てしまう」とお話されていました。
一見すると、前歯や犬歯は汚れが少なく見えるものの、奥歯に歯石の蓄積が見られます。口臭は強くはないですが、少しずつ気になり始めた状態でした。
歯科治療後は、ご飯をもりもり食べて元気に走り回ってくれている様子です。
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15才 3ヶ月 重度歯周病 + 口鼻腔瘻(犬歯の根本と鼻の中がつながった状態)
12才の時に他院での歯科処置で6本の抜歯を経験。その後、高齢のため他院では歯科処置ができないと断られてサーカス動物病院を受診されました。
来院時は目の下が腫れて、頻繁にくしゃみをしており、口臭がかなり強いことも気になる症状でした。
ご家族様は愛犬が高齢で麻酔をかけることに対して、不安を口にされていました。ご家族様が安心して麻酔をお任せいただけるよう、相談の上で麻酔専門医が麻酔管理を行うことになりました。また、処置を行っている間、愛犬の様子をすぐ側で見守っていただきました。
処置を開始すると、重度歯周病によって犬歯の根っこが溶けており、その影響で目の下が腫れて、くしゃみが出ていたことがわかりました。1本1本の歯を残したほうがいいのか、抜歯をするのかを判断したうえで処置を行い、必要に応じて歯茎の縫合を行いました。
歯科処置後の再診では、「くしゃみや鼻水が一切なくなり、処置の後からすごく元気になりました!」と喜びのお声をいただきました。
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6才 4ヶ月 複雑性破折 + 露髄
食事中に口内を痛がる様子があり、サーカス動物病院を受診されました。
Beforeの写真をご覧ください。歯石の付着は少なくキレイに見えますが、奥歯に注目するとピンク色に見えている部分がわかりますか?これは奥歯の一部が欠けて歯の神経が露出している状態です(露髄と言います)。硬いおやつやおもちゃを夢中でかじった時に歯の一部が欠けてしまったことが推察されます。
露髄は歯科治療の専門的な知識や技術、特殊な器具を必要とするため、一般的な動物病院では抜歯を提案されることが多い症状です。しかし、健康な奥歯は根っこが深く、抜歯は困難を極めることが少なくありません。また、今回欠けてしまった歯はご飯を食べる時にメインで使用する大きな奥歯なので、残してあげるメリットが大きいと判断しました。
術後の再診では「元のようにご飯を食べることができるようになり、顔つきが明るくなりました!」と嬉しいご報告をいただきました。
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お客様の声
大変喜ばしいことに2022年2月時点で口コミ評価 4.7(口コミ数 78件)をいただいています。
ご家族様にはサーカスに足を運び、わざわざ口コミを書いていただき大変感謝しています。また、スタッフ全員がご家族様からのお声に大変励まされています。いつも本当にありがとうございます。
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歯科診療の流れ
1.問診票の記入
当院を初めて受診される愛犬・愛猫のカルテを作成致します。
同居動物が既に受診されている場合でもお手数ですが、問診票の記入をお願いします。
初めて当院にご来院される患者様は問診票を印刷・記入してご用意頂けると待ち時間が短縮し、病院が苦手なわんちゃん・ねこちゃんの病院滞在時間を短くすることができます。
※印刷が困難な場合、当院でも問診票をご用意しております。
2.問診、診察
まず口の中などのチェックを行い、その子の生活環境や食事内容、歯磨きの様子や今までのデンタルケア歴などをお聞きします。その後、口の中を中心に診察します。歯石やぐらつきなどの歯の状態や、歯肉炎などの歯茎の状態、口臭などを確認します。
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3.検査
歯や周りの組織の状態の把握のためにレントゲンの検査を行います。それにより肉眼では見えない歯根や歯の周りの歯槽骨の状態を評価します。その結果全身麻酔や鎮静下での処置が必要と判断された場合、術前検査として血液検査などを行い、麻酔をかけられる状態かどうかの確認を行います。
4.処置
全身麻酔や鎮静下での処置は原則予約制になります。手術当日は食事を抜いた状態で来院して頂き、専用の歯科処置室にて処置を行います。なおこちらの処置室はガラス越しに処置の様子をご覧になっていただくことが可能です。麻酔をかけて初めて把握できる歯の状態もあるため、飼い主様と相談しながら治療方針を決定する事が可能となります。(特に歯を抜くかどうかの相談が多いです。)
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5.お返し
侵襲(負担)の大きい処置の場合麻酔からの目覚めが悪い場合は入院の可能性もございますが、歯科処置は基本的に日帰りとなります。お返しの際には実際の処置の様子を写真を交えてご説明させて頂き、今後のホームケアや病院でのアフターケアについてご説明させて頂きます。
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6.病院での処置後
歯科処置が終わったら治療が終了ではありません。むしろここからが本番といっても過言ではありません。当院では、歯科処置を行った方を対象にスタンプカード(右写真)をお渡ししています。 3回まで無料で歯のチェックとデンタルケア指導を行っており、飼い主様と協力してワンちゃん猫ちゃんの口内環境の維持に努めていきます。
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