「眼が白くなってきた」という症状で病院を訪れる患者さんは少なくありません。
多くの飼い主さんは「眼が白い=白内障」と考えてしまう人が多いようですが、実は眼が白くなる病気は白内障以外にもたくさんあります。
今回は目が白くなる病気について、できるだけ分かりやすく解説したいと思います。
▷白い部分は 角膜か?水晶体か?
眼が白い時はまず、白い部分が眼の表面なのか、眼の中なのかによって大別されます。
眼の表面は『角膜』と呼ばれる透明な組織で作られており、光を透過させることができます。
その角膜に炎症や沈着物が生じることで角膜は白く濁ります。
もう一つ白くなる部分は眼球内の『水晶体』と呼ばれる部分で、加齢や遺伝性、体の病気によって白く濁ります。
▷角膜が白くなる病気
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角膜潰瘍
角膜潰瘍は角膜に傷が出来る病気を言います。
原因は外傷などの外的要因や睫毛(まつげ)の異常、免疫性疾患など様々です。
角膜潰瘍を放っておくと、細菌感染によって傷が深くまで広がり、眼に穴が開いてしまう角膜穿孔にまで進行する可能性があります。 -
角膜炎
ウィルス感染症や逆さまつげなどの慢性的な刺激が続くことで角膜に炎症が起こることを角膜炎と言います。
また、パグやシー・ズーなどの短頭種に起こりやすく、眼が白く濁る、もしくは眼が黒くなるといった症状が認められます。 -
角膜ジストロフィー
角膜にコレステロールなどの脂質が沈着することで角膜が白く濁ることを角膜ジストロフィーと言います。
多くの場合、特発的に起こりますが、中には内分泌疾患などの体の異常から続発することもあります。
進行することで角膜の白濁が広がり、見えにくくなる場合があります。 -
緑内障
眼の中の水を排泄する隅角が何らかの原因で排泄出来なくなることで、眼が水風船のように膨れて眼圧が上昇することを緑内障と言います。緑内障になると角膜は眼の圧力に耐えられなくなり、透明さを失い白く濁り、眼球内には強い痛みが生じます。緑内障の場合、緊急処置をしないと失明する可能性が高い病気の一つです。
▷水晶体が白くなる病気
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白内障
白内障は主に加齢や糖尿病が原因で、水晶体内の透明なタンパク質が白く変性する病気です。
トイ・プードル、チワワ、テリア犬種など多くの犬種では遺伝性であることも分かっています。
白内障は進行することで痛みを伴い、失明する可能性があるため注意が必要になってきます。
- 核硬化症
核硬化症は白内障と間違われることが多く、水晶体の繊維が凝縮されることで起こる加齢性疾患で人の老眼に似ています。
核硬化症の場合、水晶体の白さが進行する場合はありますが、視覚を失うことはありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は眼が白くなる病気についてお話させて頂きました。
眼が白く見える病気の多くは痛みや失明を伴うことが多く、愛犬・愛猫に辛い思いをさせてしまう病気のため、眼が白くなっているのを見つけたら、まずは動物病院に相談することをお勧めします。
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