犬の眼球摘出手術は、重度の眼科疾患や外傷によって傷ついた目に行われる治療のひとつです。
「犬の眼球摘出手術ってどんな手術?」
「手術後の生活に支障はない?」
「術後に気をつけることは?」
このような疑問をお持ちになった方もいると思います。
手術を受けたあとの犬の生活はどうなるのか、心配に思う方も多いでしょう。
今回は、犬の眼球摘出後の過ごし方や注意点について詳しく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、眼球摘出の術後のケアに役立ててください。
📍 目次 ▼ 眼球摘出とはどんな手術? |
眼球摘出とはどんな手術?
眼球摘出とは、片方または両方の眼球を外科的に取り除く手術です。
摘出後は、眼球があった部分を縫合して閉じることで、感染や出血のリスクを最小限に抑えます。
手術が選択される主なケースは
- 慢性緑内障による激しい痛み
- 重度の角膜潰瘍や穿孔
- 腫瘍(眼内腫瘍や眼窩腫瘍)
- 外傷による眼球破裂
- 感染が制御不能な慢性眼疾患
などです。
視力を温存できない状態や、痛みや不快感が強く残る場合に、生活の質を守るための手術として選ばれます。
術後の犬の生活はどうなる?
眼球を取ってしまうと聞くと手術後の生活について不安を感じる方も多いと思います。
しかし、多くの犬は術後すぐに痛みから解放され、元気を取り戻していきます。
もちろん、以前の生活とは少し変化も見られると思います。
具体的に起こる変化について解説しましょう。
視覚の補完
眼球を摘出すると、摘出した目はもちろん見えなくなってしまいます。
片目の摘出の場合は反対の目で周囲を認識できるため、ほとんどの犬は問題なく日常生活を送れます。
両目を摘出した場合でも、嗅覚や聴覚を活かして空間を把握できるため、大きな支障なく適応することができます。
性格の変化
今まで痛みを強く感じていた犬では、穏やかになったり、活発になることがあります。
また、目がないことに慣れるまでの数日から数週間は、慎重な行動が見られるかもしれません。
術後に必要なケアや注意点
眼球摘出後は、次のようなケアが重要です。
傷口の管理
手術直後はエリザベスカラーを装着して、傷を擦り付けたり足で引っ掻いたりしないようにします。
縫合部が赤く腫れたり、出血や膿が見られた場合は早めに受診しましょう。
投薬
痛み止めや抗生物質が処方されるため、決められた期間・用量を守って投与します。
通院
通常、1〜2週間以内に抜糸が必要です。
術後の経過を確認するための再診も忘れずに行いましょう。
術後の生活環境
手術後は犬の生活の質を上げるためにも生活環境を変える必要があります。
- 段差の少ない環境にする
- 家具の位置を変えないようにする(特に両眼摘出の場合)
- 声をかけながら接するようにする
などの工夫をしてあげることが大事ですね。
義眼や整容的な処置について
眼球摘出後の見た目が気になるという飼い主さまもいらっしゃいます。
動物医療では、義眼や眼窩の整容手術を行うケースもあります。
ただし、すべての症例に適応できるわけではなく、腫瘍や感染が疑われる場合は行いません。
見た目よりも、犬の快適さ・安全性を優先することが大切です。
まとめ
眼球摘出は決して、かわいそうな手術ではありません。
視力を失った目を残しておくことで、痛みや不快感が続く場合、摘出手術によってむしろ生活の質が大きく改善されることも多くあります。
当院では眼科疾患に詳しい獣医師のもとで適切な判断とケアが行われます。
そのため、犬は眼球摘出手術後も快適に暮らすことが可能です。
愛犬の眼の病気や手術について不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
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