猫の飼い主の皆様は、愛猫のノミダニ予防をしっかりしていますか?
「ペットショップで予防してもらったけど、家にきてからはしていない」
「毎月必ず、予防している」
「猫を保護した時に、何ヶ月か予防した」
など、さまざまだと思います。
今回は、ノミダニがどんな環境で猫に寄生するのか、ノミダニが起こす病気は何かについて解説していきます。
ぜひ最後まで読んでいただき、予防の重要性を知っていただけると幸いです。
📍 目次 ▼ 猫に寄生するノミダニとは |
猫に寄生するノミダニとは
猫に寄生するノミダニは、ある程度種類が決まっています。
例えば、家のソファや布団、カーペットにいるようなダニが猫に寄生することはありません。
ここでは、猫に寄生するノミダニがどういったものなのかを解説していきます。
猫に寄生するノミとは
猫に寄生するノミは、最近ではほとんどがネコノミとなりました。
ネコノミはネコという名前がついているので、猫だけに寄生すると思われがちですが、人間や犬にも寄生します。
ネコノミは、縁の下や屋外の物置のような場所や、畳の裏などにいます。
ネコノミのいる場所に動物が来れば、簡単に動物の体に寄生することが可能です。
寄生した動物が人であった場合は、人が家にネコノミを持ち込むことも十分あり得ます。
猫に寄生するダニとは
猫に寄生するダニは
- マダニ
- ヒゼンダニ
- ミミヒゼンダニ
などがあります。
マダニ
マダニは有名なダニなので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
大きさは5mm前後ですが、猫に寄生し吸血すると、10〜20mmもの大きさになります。
畦道や畑などの草むらに生息していて、あらゆる動物に寄生します。
野良猫や、外に行く機会のある家猫も注意が必要ですが、人や犬が連れ帰ったマダニが外に出ない猫に寄生することもあります。
マダニのジャンプ力は2mと言われており、ベランダ越しに挨拶する野良猫からの感染にも警戒が必要です。
ヒゼンダニ
ヒゼンダニは非常に小さなダニです。
皮膚の下に潜り込むことで、疥癬症という皮膚炎を起こします。
ヒゼンダニに寄生された猫と接触すると、他の猫にも感染します。
ヒゼンダニは皮膚の外で長く生きることができません。
しかし、感染した猫に使用したタオルやブラシなどを他の猫に使うと、感染するとわかっています。
ミミヒゼンダニ
ミミヒゼンダニは猫の耳の中に寄生するダニです。
寄生しやすい季節は無く、感染している猫と接触することで感染します。
ミミヒゼンダニが寄生して起こす症状は、耳の痒みです。
この痒みはとても強いため、耳の周囲を掻くことで傷ができ、出血する猫もいます。
ノミダニに寄生されると起こる病気
ここでは、ネコノミとマダニが寄生することにより起こる病気をご紹介します。
ネコノミとマダニに共通することは、吸血によって貧血が起こることとアレルギー症状を引き起こす可能性があることです。
では、それ以外の病気について解説していきます。
ネコノミで起こる病気
ネコノミが原因で起こる病気として、瓜実条虫症があります。
瓜実条虫とは、ノミの体の中にいる寄生虫です。
自分の体をグルーミングした猫が、体表にいるノミを食べることで感染が成立します。
瓜実条虫に寄生されている猫の多くは無症状ですが、大量寄生した場合は
- 下痢
- 嘔吐
- 食欲不振
などが起きます。
多くは症状がないので、猫のお尻から出てくる寄生虫の卵で気づかれる飼い主さまも多いです。
猫のベッドやよく使う毛布に、米粒やゴマの様なものが落ちている場合は、瓜実条虫の卵の可能性があるので、すぐに動物病院へご相談ください。
猫のお尻周りに卵がついている事もあるので、定期的に見てあげてください。
マダニで起こる病気
マダニが原因で起こる病気には
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
- Q熱
- ヘモプラズマ感染症
- ライム病
などがあります。
特にペットから人に感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は大切なので、しっかりと解説していきます。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
この病気は、猫に寄生したマダニが持つSFTSウイルスが、猫に感染することで起こります。
症状は
- 元気の低下
- 食欲の低下
- 皮膚や白目が黄色くなる
- 発熱
- 嘔吐
などです。
直接マダニに吸血されなくても、感染したペットから人へのSFTSウイルスの感染も報告されています。
重症熱性血小板減少症候群の猫の致死率は60%で、人でも30%と言われています。
有効な治療法はまだわかっていません。
猫の体にノミダニがいたら
猫の体にノミやダニを発見したら、まずは動物病院に連絡しましょう。
他の患者さんがいない時間や場所に案内してもらえるはずです。
そこで、駆虫薬の投与をしてもらったり、マダニを取ってもらいましょう。
マダニは目に見えますので、思わず取りたくなりますが、取らないように注意してください。
無理に取ってしまうと、マダニの頭が猫の皮膚についたままになることがあります。
愛猫がノミダニに感染していた場合は、家の掃除も必要です。
猫がよくいる毛布やベッドなどにノミやダニが落ちている可能性があるからです。
環境中にノミダニがいると、せっかく治療をしても、また猫に感染する可能性があります。
ノミやヒゼンダニは熱に非常に弱く60度以上の熱で死ぬ生き物です。
洗えるものは洗濯し、乾燥機などにかけると良いでしょう。
フローリングの隙間や、ケージと壁の隙間などもこまめに掃除機やモップがけをしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
この記事を読んでいただくと、いかにノミダニから猫を守ることが大変かがお分かりいただけたかと思います。
ノミやダニに感染し、治療の難しい病気になってしまったら取り返しがつきません。
完全に予防ができないからこそ、毎月のノミダニの予防薬が必要です。
最近、問題になっている猫のフィラリアの感染症とともに、毎月しっかりと予防していきましょう。
当院では、病気を未然に防いでいく取り組みを推奨しています。
愛猫に一番あっている予防薬を一緒に見つけていきましょう。
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