こんにちは！
そこで、サーカス動物病院の獣医師が抗体価検査について解説しました。
ワクチン接種を控えている飼い主様のお役に立てれば嬉しい限りです。
目次
そもそもワクチンとは
ワクチンの概要
ワクチンは、『感染症の予防のために使われる液体』のことをいいます。 液体の中には、『毒性を弱めた』もしくは『毒性をなくした』病原体が入っており、犬猫がワクチン接種されるとその病原体に対する抵抗力（抗体と言います）が生まれます。
犬猫のワクチンの詳細
3種混合ワクチンとか5種混合ワクチンとか聞いた事がある方も多いと思います。5種混合ワクチンであれば、『5種類の感染症から守ってくれるワクチン』という事です。
世の中に感染症はもっと沢山あるのですが、その中でも特に『犬猫が重篤になりやすい感染症』に対するワクチンとなります。 ワクチンがなかった時代の獣医師の方とお話した際に、「昔は感染症の犬猫が多く、本当に大変で辛かった…。」とお聞きしました。ワクチンというのは、動物の命を守ってくれる（予防）、素晴らしい発明だったのですね！
毎年打っていた ワクチンには『効果が続く期間』というものがあるので、毎年の接種が推奨されていました。 （インフルエンザワクチンも毎年接種ですよね！）
抗体価検査誕生
近年、ワクチン接種の後に生まれる『抗体』をチェックする事が出来る検査が誕生しました。
これにより『抗体が体内に残っているか』を調べられるようになった訳です。
（Fujifilm HPより）
この事により
・毎年ワクチン打つか
・抗体が残っているかを確認してからワクチン打つか（或いは打たないで良いか）
という選択肢が生まれました。
ワクチンというものは『副作用』の可能性をゼロにすることはできないので、必要以上にワクチンを打たないで済むのはありがたい限りですよね。
抗体価検査の落とし穴
ですが、『抗体価検査バンザイ！』となるかと言うとそうとも限りません。何故なら、『抗体価検査では分からない種類の抗体が存在する』からです。
少し小難しい話になるのですが、抗体価検査では『コアワクチンの抗体』しか調べられません。つまり『調べる事が出来ない抗体が存在する』という事です（ノンコアワクチン）。 そして、残念ながら『5種ワクチン』も『8種ワクチン』もコアワクチンとノンコアワクチンが混ざっています。
例えば犬の場合
・コアワクチン：ジステンパー、犬アデノウイルス及び犬パルボウイルス感染症
・ノンコアワクチン：犬パラインフルエンザ、犬インフルエンザ、犬ボルデテラ感染症及び犬レプトスピラ症 などが挙げられます。
● コアワクチンは抗体価検査に基づき接種する
● ノンコアワクチンは1年ごとに接種する
というのが理想になるのですが、『コアワクチンだけ』『ノンコアワクチンだけ』といった製品がないのが現状です。
※もっと詳しい情報は『犬のワクチン.com』をご覧ください（Zoetis社）
https://www.xn--u9j2g3b3jwa9502h.com/
まとめ
それぞれの選択肢にはメリット/デメリットがあります。
①毎年接種する
メリット ：抗体が十分に作られ、感染症から愛犬愛猫を守る事が出来る
デメリット：副作用の心配
②抗体価検査をしてから判断
メリット ：コアワクチンを必要以上に接種する必要がなくなる
デメリット：ノンコアワクチンの抗体が十分にあるか分からず、感染症にかかる可能性が生じる
サーカス動物病院では
検査方法
サーカス動物病院では抗体価検査を『信頼できる検査会社さん』にお願いしています。ごくわずかの血液で検査ができ、検査結果は数日以内に出るのでとても便利です。
抗体価検査を受けるには
抗体価検査が気になる方はご予約の上、診察にお越しください。少量ですが採血が必要なので、併せて健康診断をする良い機会でもあります。 （併せて健康診断をしたい方は朝ご飯を抜いて来てくださいね）
費用
サーカス動物病院では費用は以下のとおりです。
猫３種ワクチン：¥5,500
犬６種ワクチン：¥6,600
犬８種ワクチン：¥7,700
抗体価検査 ：¥6,600
診察料 ：初診¥3,300 再診¥1,650
（価格は全て税込）
最後に
ワクチン接種は単純な話ではないので、全てを理解しなくても大丈夫です！
そのために私達、サーカス動物病院の獣医師がいます。一緒にあなたに合ったオーダーメイドの方法を考えましょう。
今後ともサーカス動物病院をよろしくお願いいたします。
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