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猫の脱毛に気付いたら 猫の脱毛の原因とご自宅でできる対策について解説

2025.08.04

猫は元々、毛が生え変わるためにたくさん抜け毛が出る生き物です。
特に長毛の猫や、季節の変わり目には、ごっそり毛が抜けて大変ですよね。
抜け毛が多くても、体全体をしっかり毛が覆っている状態であれば、生理的な抜け毛と考えて良いでしょう。
毛が明らかに薄くなっている場合や、毛がない部分があるときには、何か病気などの原因を考える必要があります。

今回は、猫の脱毛について、考えられる原因やご自宅でできる対策について解説します。

 📍 目次

 ▼ 猫の脱毛の原因
 ▼ 猫の脱毛があるときにご自宅でできること
 ▼ まとめ

腕を舐める白黒猫

猫の脱毛の原因

猫に脱毛があるときにはいくつかの原因が考えられます。
特に多いのは次のような原因です。

  • 感染症
  • アレルギー性皮膚炎
  • 心因性脱毛(ストレスによる舐め行動の増加)
  • 痛みによる舐め行動の増加

それぞれの原因についてみていきましょう。

感染症

皮膚にカビや寄生虫などが感染することで脱毛病変ができることがあります。
感染症での脱毛は、フケが一緒に出たり、痒みがあって猫が病変部を舐めたり掻いたりしていることが多いです。
特に外に出る猫や、ペットショップなど他の猫がいる環境から迎えて間もない猫では、感染症をもっている可能性が高くなります。
感染に起因する皮膚炎のうち、特によくあるものについてみていきましょう。

皮膚糸状菌症

糸状菌というカビが毛に感染することで起こる皮膚病です。
顔まわりや手先に円形の脱毛ができ、広がってきている場合には、皮膚糸状菌症の可能性が高いでしょう。
他の猫や飼い主様にも感染するため、早めの治療が大切です。

耳ヒゼンダニ症

いわゆるミミダニの感染があると、耳が痒くて掻くことによって顔まわりに脱毛病変ができることがあります。
特に、頭をふる様子がある、黒い耳垢が多く出ている場合などは要注意です。

ノミアレルギー性皮膚炎

ノミがつくだけでは脱毛は起こりませんが、ノミアレルギーのせいで強い痒みが出て、舐めすぎて毛が薄くなることがあります。
特に腰のあたりに脱毛病変ができることが多いですね。
ノミを直接確認できないときには、毛に黒いカス(ノミの糞)がないか注意深く見てみましょう。

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アレルギー性皮膚炎

猫には、アトピー性皮膚炎や食物アレルギーなどのアレルギー性皮膚炎があります。
アレルギーによる痒みで体を過剰に掻いたり舐めたりすることで、その部分の毛が薄くなります。
脱毛病変は体に左右対称にでき、皮膚の赤みや丘疹(ぶつぶつした皮疹)を伴うことも多いです。
顔まわりを掻いて傷ができてしまうこともよくありますね。
痒みが強くて皮膚を掻き壊してしまうと、細菌感染が合併するなど皮膚の状態がより悪くなってしまいます。

心因性脱毛

猫は何らかのストレスがあると、グルーミング(毛づくろい)を頻繁にするようになります。
舐めやすい部分の毛が薄くなるので、おなかや内股に病変ができることが多いですね。
飼い主様が見ていないときのみグルーミングをしていて、脱毛病変ができて初めて過剰グルーミングがわかる場合もあります。

痛みによる舐め行動での脱毛

猫は体の痛い部分を舐めるので、そのせいで舐めた部分の毛が薄くなることがあります。
例えば、膀胱炎のせいでおなかが痛くて舐めたり、関節炎があり手足を舐めたり、などが考えられますね。
痛みがある部分を集中して舐めるので、体の一部のみ毛が薄くなることが多いです。

猫の脱毛があるときにご自宅でできること

横になっているキジトラ猫

猫に脱毛があるときに、飼い主様にもできるケアがあればしてあげたいですよね。
脱毛の原因にもよりますが、飼い主様がケアしてあげたことで脱毛を改善できるかもしれません。
ご自宅でできることをご紹介しますので、できることから行ってみてください。

猫の様子や脱毛部分の確認

まずは猫の様子をよく観察してみましょう。
体のどの部分に脱毛があるか、脱毛がある部分をしきりに舐める様子がないかなどを見てみてください。
ただし、猫の脱毛の原因はすぐに特定できないこともよくあり、様子を見るだけではわからないことがほとんどです。
動物病院での検査や、治療をしてみた結果をみて原因を判断していくことになります。
原因がわかり痒みが改善するのには時間がかかることもあります。
些細なことが改善のヒントになる場合もあるため、気付いたことは何でも獣医師に伝えてみてください。 

ノミダニ予防

ノミやダニの寄生や、ノミアレルギー性皮膚炎による痒みを防ぐために、ノミダニ予防を継続して行ってあげましょう。

猫の居場所を綺麗にする

皮膚糸状菌症では、環境中のカビを撃退するために部屋の掃除をすることがとても大切です。
猫のアトピー性皮膚炎においても、ハウスダストなどが痒みの原因になる場合があるので、猫のベッドやエアコンなどを綺麗にしてあげましょう。

カラーや衣服を着用する

強い痒みがあるときや、痒みの治療をしていても脱毛が思うように良くならないとき、カラーや衣服を着用することもひとつの手です。
掻き壊しによる皮膚の損傷や二次感染を防ぐことができます。

ただし、カラーや衣服の着用がよりストレスになってしまう猫もいますので、様子をみながら試してみてください。

リラックスできる環境を用意する

心因性脱毛の可能性が高いときには、おうちの環境を見直してみましょう。
ご家族や同居猫との関係、引っ越しや家具の配置の変化、騒音など、何か猫が気にしそうなことはないか、よく観察してみてください。
そのうえで、猫がストレスの原因を避けて落ち着ける環境を用意してあげましょう。
キャットタワーや戸棚の上などの高い場所、箱の中など狭い場所は猫が落ち着きやすいです。
逆に飼い主様とのふれあいや遊ぶ時間を増やしてあげることでストレスが軽減できる場合もあります。
猫の性格や様子に合わせて、より快適な環境をつくってあげられると良いですね。

まとめ

猫の脱毛には、感染症や痒み、過剰グルーミングなどの原因が考えられます。
脱毛の原因は特定することが難しい場合もあり、飼い主様にご協力いただきながら、検査や治療を進める中で原因を調べていくことも多いです。

おうちでの猫の様子が原因を調べるヒントになることもありますので、様子をよく見て獣医師に伝えてください。
猫の脱毛や薄毛が気になりましたら、当院にてお気軽にご相談くださいね。

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