犬の眼科疾患は、放置すると視力を失うリスクがあるため、早期発見・早期治療が重要です。
特に眼圧は、緑内障やぶどう膜炎などの病気と深く関わっており、定期的な測定が推奨されます。
今回は、犬の眼圧測定の方法や重要性、眼圧異常が疑われる病気について解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、眼圧検査の重要性を知ってくださると幸いです。
📍 目次 ▼ 眼圧とは? |
眼圧とは?
眼圧とは、眼球の内部にかかる圧力のことです。
眼の中には房水と呼ばれる液体が流れており、房水の産生と排出のバランスが取れていることで適切な眼圧が保たれています。
犬の正常な眼圧は10~20mmHg程度とされ、これを超えて高くなったり、異常に低くなったりすると病気の可能性が考えられます。
犬の眼圧測定が必要な理由
犬の眼圧異常は、緑内障やぶどう膜炎などの重大な眼疾患のサインであることが多く、早期発見が視力を守る鍵となります。
眼圧が異常になると、以下のような症状が現れることがあります。
- 眼が赤く充血する
- 目をしょぼしょぼさせる
- 眼が大きくなったように見える
- 視力が低下してぶつかることが増える
- 目を痛がる
これらの症状が見られた場合、速やかに眼圧測定を受けることが推奨されます。
犬の眼圧測定の方法
眼圧検査は人間でも行われる検査ですが、人間と犬では少し方法が違います。
人間の場合は目に風を当てて眼圧を測定しますが、犬ではこの方法は難しいため、犬の眼圧検査では専用の眼圧計を用いて測定します。
一般的に使用される方法には以下の2種類があります。
方法によって眼圧がやや変わることがあるため、継続して測定する場合には同じ方法で検査することが重要です。
アプラネーション眼圧計(Tono-Pen VET)
ペン型の機器を角膜に軽く当てて、眼圧を測定する方法です。
麻酔用の点眼薬を使用して測定するため、痛みはほとんどありません。
リバウンド式眼圧計(Tono VET)
細いプローブを角膜に軽く接触させ、反発力を利用して眼圧を測定する方法です。
点眼麻酔が不要なことが多く、測定がスピーディーで、動物に負担が少ないのがメリットです。
眼圧異常で疑われる病気
眼圧に異常がある病気にはどのようなものがあるのでしょうか。
それぞれご紹介していきます。
眼圧が高い場合
眼圧が高い場合は、主に緑内障が疑われます。
犬では25mmHgを超えると緑内障と診断されます。
緑内障は、房水の排出がうまくいかず眼圧が上昇し、視神経がダメージを受ける病気です。
進行すると失明のリスクがあるため、眼圧が高い場合は早急な治療が必要です。
緑内障はご家庭で気付きにくい場合が多いため、定期的な検診が重要になります。
眼圧が低い場合
眼圧が低くなる原因としては、ぶどう膜炎などが挙げられます。
ぶどう膜炎は、眼の内部で炎症が起こる病気で、痛みや視力低下を伴います。
ぶどう膜炎は、放置すると網膜剥離や失明につながることがあるため、早期発見・治療が必要です。
まとめ
犬の眼圧測定は、緑内障やぶどう膜炎などの眼疾患を早期発見するために重要な検査です。
眼圧の異常は視力に関わる問題につながります。
愛犬が目をしょぼしょぼさせる、充血している、眼のサイズが大きくなったなどの症状が見られたら、すぐに動物病院で検査を受けましょう。
当院では眼科診療に力を入れています。
眼圧測定機器を導入し、愛犬の眼の健康をサポートしていますので、目の異常が気になる場合は、お気軽にご相談ください。
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