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猫の低温やけど|寒がりな猫は要注意です

2025.03.10

「いつもホットカーペットの上で寝ているけど大丈夫?」
「ずっとストーブの前にいるな」
「湯たんぽの上から動かないのは問題ないのかしら」
このような疑問を持ったことはありませんか?
実は暖かい場所にずっといることで起こる低温やけどというケガがあります。
猫は寒がりな動物で暖かい場所を好むので、低温やけどには注意が必要です。
そんな怖い低温やけどについて今回はお伝えします。
寒くなる季節には低温やけどを起こさないように、ぜひ最後まで記事を読んで参考にしてみてください。

 📍 目次

 ▼ 猫の低温やけどについて
 ▼ 低温やけどの症状
 ▼ 低温やけどの治療方法
 ▼ 低温やけどの予防方法
 ▼ まとめ

 

猫の低温やけどについて

やけどと言うと、高温の場所や物に触れて起こるものと思われるかもしれません。
低温やけどは、高温ではなく多少触れた程度では問題にならない温度のものに長時間触れていることで起こるやけどです。
ホットカーペットやこたつ、ペット用ヒーターなどの暖房器具に触れたまま動かないことで、知らないうちにやけどを起こしてしまいます。
低温やけどは暖房器具の熱さだけでなく、圧迫により血流が悪くなることでも起こりやすくなります。
例えばホットカーペットの上などで寝ていると、お腹が圧迫されているので低温やけどになりやすくなるのです。
低温やけどになる温度と時間の目安は44度で6時間程度、46度では1時間程度と言われています。
その間、継続して接触していると低温やけどになる可能性があります。

低温やけどの怖いところは、ゆっくりと進行していき気付いた時には重症という場合があることです。
特に猫は毛に覆われているため低温やけどに気が付きにくく、飼い主からも皮膚の状態が見えないため発見が遅れることがあります。
高齢猫や幼い子猫など、寝返りが打ちにくかったりあまり動かなかったりする場合は低温やけどのリスクが高まるので要注意です。

平たく寝ている白黒猫

 

低温やけどの症状

低温やけどは症状の重症度によって下記のようにレベル分けされます。

Ⅰ度

皮膚の表面にある表皮という部分にだけ、熱傷というやけどによる傷が生じた状態です。
Ⅰ度ではヒリヒリとした痛みや違和感があるので

  • 皮膚が赤くなる
  • 同じ部分をずっと舐める
  • 触るととても嫌がる場所がある

などの症状が出てきます。
皮膚の赤みは、毛を掻き分けないとわからないことも多いです。

浅達性Ⅱ度

表皮よりさらに深い真皮という部分のうち、表面側にまで熱傷が起こった状態です。
浅達性II度では

  • 赤く腫れる
  • 水疱ができる
  • 漿液という液体が滲み出る
  • 強い痛みを伴う

などの症状が見られます。

深達性Ⅱ度

真皮のうち、浅達性Ⅱ度よりもさらに深い部分まで熱傷が起こった状態です。
深達性Ⅱ度では

  • 皮膚の色が黒、黄色、白などに変化する
  • 皮膚が剥がれ落ちることがある
  • 強い痛みを伴う
  • 毛根が壊れ、傷跡に毛が生えてこない場合がある

などの症状が出ることがあります。
さらに進行すると痛みの感覚が無くなってしまいます。

Ⅲ度

真皮全体に熱傷が及んだ状態です。
Ⅲ度では皮膚への感染が起こることがあるため

  • 皮膚が黒くなり剥がれ落ちる
  • 化膿する
  • 元気や食欲が無くなる

などの症状が出てきます。
Ⅲ度は傷が深くまで達することで感覚が無くなり痛みを感じなくなることも特徴です。
重症の場合は全身の状態が悪くなり命に関わることもあります。

 

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低温やけどの治療方法

お家で低温やけどをしていることに気が付いたら、まずは冷やしてください。
人の場合は流水で流しますが、猫の場合は流水を嫌がることが多いです。
冷たい水で濡らしたタオルやガーゼを当てて冷やしましょう。
冷やしながら病院に連れてきてください。

病院での処置は、軽度の低温やけどであれば軟膏などの塗り薬を使用するケースが多いです。
重症の場合は点滴をしたり、手術が必要になる場合もあります。

低温やけどは最初は軽症に見えても、後から重症になることがあります。
重症になると入院が必要になる場合もあるでしょう。
低温やけどは軽症だと思われても早めに来院してください。

 

低温やけどの予防方法

低温やけどをする温度は44度から50度程度と言われています。
暖房器具を使用する場合は温度を38度程度など低めに設定し、直接皮膚が触れないようにタオルなどを敷いてください。
具体的な対応方法としては

  • コタツの中に入る場合は定期的に外に出してあげる
  • ストーブに近づきすぎる場合は周りを囲う
  • 湯たんぽを使用する場合は厚手のカバーで覆う

などが挙げられます。
温度の高い場所に継続して当たらないように気を付けてあげると良いでしょう。
また、水に濡れている状態だと熱が伝わりやすく低温やけどのリスクが高くなるので注意してください。

寝ているキジトラ猫

 

まとめ

猫は寒がりで暖かい場所を好みます。
そのため低温やけどを起こす可能性は高くなります。
もし低温やけどになってしまった場合は、軽症だと思われても後から悪化してくることもあるので、すぐに病院に連れてきてください。
低温やけどかどうかわからないという場合でも、ご不安やご不明点などありましたらお気軽にご相談ください。

 

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