動物病院に来院する理由の第1位をご存知ですか?
実は、『皮膚病』が最も多いのです。
皮膚病には大きく分けて2つあります。
- 治る皮膚病
- 治らない皮膚病
意外に思われるかもしれませんが、2の『治らない皮膚病』の方が多いです。
「治らないだなんて、何のための動物病院だ!」と言われてしまいそうですが、人のアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、花粉による皮膚炎などは治らない皮膚病の代表格ですよね。
「痒みを和らげたい」
「赤みを引かせたい」
「薬の量を減らしたい」
という理由で、多くの方が皮膚科に通われていますが、これは犬猫でも同じです。治る皮膚病を治す事は勿論ですが、治らない皮膚病との付き合い方が重要です。最も良い付き合い方を飼主の皆さまと見つけていきたいと思っております。
専門皮膚科との違い
- 皮膚科・耳科を得意にしている獣医師による診察
- 専門皮膚科と比べて費用が抑えられる
というのが、一般皮膚科の特徴となります。また、専門皮膚科医と連携を取っているため、専門皮膚科で治療が落ち着いた方は一般皮膚科に診察を移す事も可能です。
- 初めて皮膚や耳の診察を受ける
- そこまで費用をかけられない
という方は、一般皮膚科診察をオススメ致します。
『マラセチア』について
マラセチアは皮膚の表面に常在する酵母様の真菌で、おもに皮脂を栄養にして生活をしています。このマラセチアにより生じる皮膚炎をマラセチア皮膚炎と呼びます。正常な皮膚にも存在するマラセチアが増殖して皮膚に悪影響を与えるということは、『マラセチアが異常に増えてしまう要因が犬側にある』という事が非常に重要となります。
要因としては、アレルギー性皮膚炎や脂漏症が考えられており、それらに対して治療を行わなければ、マラセチアを何度やっつけても、すぐに復活してしまうので要注意です。
マラセチアのコントロールがうまくいかずに皮膚がボロボロになってしまっても、要因を診断して丁寧に治療・スキンケアを行うことで、健康な皮膚を取り戻すことが可能です。諦めず、一緒に頑張りましょう!