去勢・避妊手術preventive care

避妊・去勢手術について

犬や猫を飼い始めると、動物病院では当たり前のように避妊・去勢手術を勧められます。
それだけ避妊・去勢手術は、犬や猫の健康を守るために不可欠なことなのです。
避妊・去勢手術は様々な病気を予防することができる手術です。
しかし手術と聞くと
「手術や全身麻酔のリスクがあっても避妊・去勢手術をやるメリットって大きいの?」
こんなふうに思われる方も多いのではないでしょうか?

本ページでは避妊・去勢手術が

  • どんな手術なのか
  • メリットデメリット
  • 手術の適期

などについて解説します

去勢・避妊ってどんな手術?

去勢・避妊手術には以下のような特徴があります。

去勢手術( 避妊手術(
手術内容 精巣を摘出 卵巣(+子宮)を摘出
傷口 犬:包皮に約3〜4cm
猫:陰嚢に約1cm
臍付近に約3〜10cm
(体格などにより差が大きい)
入院日数 日帰り 日帰り〜1泊

手術内容はオスの場合は精巣を摘出し、メスの場合は卵巣と場合によっては子宮も摘出する、というものです。
去勢手術の方が傷口も小さく、入院期間が短いですが、避妊手術の方が傷口が大きく入院期間も長くなる傾向にありますね。

避妊・去勢手術のメリット・デメリット

メリット

生殖器系の病気の予防

避妊・去勢手術を行うと生殖器系の病気を予防することができます。

オスの場合
  • 前立腺肥大
  • 会陰ヘルニア など
メスの場合
  • 乳腺腫瘍
  • 子宮蓄膿症 など

特にメスの乳腺腫瘍や子宮蓄膿症は命に関わる可能性が高いですね。

望まない妊娠の予防

愛犬を散歩に連れていく場合や愛猫が外におでかけをする場合は、他の犬や猫とのトラブルに巻き込まれることがあります。
その際に避妊・去勢を行っていないと、相手を妊娠させてしまったり、逆に愛犬愛猫が妊娠してしまうことがあります。
避妊・去勢手術を行っているとこのようなトラブルを避けることができます。

発情に伴う行動変化やストレスが抑えられる

発情期には犬や猫の気性は荒くなります。
避妊・去勢手術を行うと発情期がなくなるため、こういった行動の変化はなくなります。
気性が荒くなることがなくなれば不要な犬や猫同士のトラブルも回避できるようになるというメリットもありますね。
気性の荒さも抑えられ、トラブルも少なくなるため、ストレスも感じにくくなります。

マーキングやマウンティングなどの行動が減る可能性がある

避妊・去勢手術を行うと生殖に関連する行動が減る可能性があります。 しかし、これらの行動は学習によって習得する行動のため、一度行動を覚えてしまうと避妊・去勢手術を行っても行動が減らないこともあります。
行動を覚える前に早期に避妊・去勢手術を行うことが重要ですね。

デメリット

子どもを産めなくなる

子犬や子猫を自宅で育てるというのはとても素敵なことですよね。
避妊・去勢手術を行うと、子犬や子猫を産めなくなります。
子犬や子猫を育ててみたい方にとっては避妊・去勢手術を行わない方が良いでしょう。
犬や猫にとって出産の適期はかなり短いです。
もし出産を考えられるのであれば、出産計画は事前に綿密に立てておくことをおすすめします。

ホルモンバランスが変わることで、性格が変わったり太りやすくなったりすることがある

避妊・去勢手術は1日の必要なカロリー量が約80%になると言われてます。
手術前と同じような食事の与え方をしていると肥満になってしまうことが多いです。
しかし、食事の量を調節していれば太ることは予防できるため、明確なデメリットとは言いがたいですね。

薬剤に対するアレルギーなどを生じる可能性がある

避妊・去勢手術を行うには様々な薬が必要となります。
体質によってはそれらの薬にアレルギーを生じることもありますね。
アレルギーには、皮膚が痒くなったり、腫れたりといった軽度なものから、命に関わるような重度なものもあります。

全身麻酔が必要になる

犬や猫の全身麻酔にはリスクを伴います。 全身麻酔で死亡懸念のある症状が出る可能性は、犬で0.17%〜0.65%、猫では0.036〜1.05%と言われていますね。 この数字は人間の全身麻酔のリスクと比べると非常に高いと言われています。 飼い主様によってはこのリスクを許容できない方もいらっしゃるでしょう。

それぞれメリットとデメリットを挙げましたが、私たちはメリットの方がはるかに大きいと考えます。

いつからできるの?

避妊・去勢手術は6ヶ月齢を超えると実施可能と言われています。
一般的に避妊・去勢手術はなるべく早く行った方が良いです。
理由には以下のものがあります。

乳腺腫瘍の予防効果を高めるため

例えば、犬の乳腺腫瘍は初回発情前に避妊手術を行うと、発生率は0.5%まで抑えられ、2回目の発情期前までに避妊手術を行うと、発生率は8%まで抑えられると言われています。
しかし、2回目の発情期以降に避妊手術を行うと、発生率は26%まで上昇します。
そのため、初回の発情前に避妊手術を終えることが重要です。

生殖に関連する行動を抑えるため

マーキングやマウンティングなどの生殖に関連する行動は学習行動のため、一度覚えると避妊・去勢手術を行っても行動が減らない可能性があります。

体が成熟しているのであればなるべく早く避妊・去勢手術を行うのがおすすめです。

手術までの流れについて

避妊・去勢手術はすぐに実施しなくても命に関わってしまうような手術ではありません。
そのため当院では、綿密に計画を立てて愛犬や愛猫が健康なときに手術を行っています。
手術の前日までに術前検査を実施し、場合によっては術前検査で見つかった病気に対して治療を行ってから手術を実施しています。
避妊・去勢手術をご希望の方は、手術計画を立てるために一度お問い合わせいただくようお願いいたします。

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