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犬がお尻を痒がっている?|お尻の痒みがある時に考えられる病気とは

2024.10.16

犬がお尻を痒がっている?|お尻の痒みがある時に考えられる病気とは

犬がお尻を痒がっている姿を見たことはありますか?
犬を飼っている飼い主様の中には愛犬のお尻をじっくりみたことがない方も多いのではないでしょうか。
実は、犬のお尻周りは皮膚炎を起こすことがとても多い部位のひとつです。

今回は犬のお尻が痒くなる原因についてご説明します。
犬がお尻を痒がっている姿を見たことがある方はぜひ、最後までお読みいただき、愛犬のお尻をチェックしてみてください。

コーギーの後ろ姿

 📍 目次

 ▼ 犬はお尻が痒いときどうなる?
 ▼ 肛門腺について
 ▼ お尻の痒みの原因として考えられる病気
 ▼ まとめ

 

犬はお尻が痒いときどうなる?

犬がお尻に痒みを感じた時、どのような行動をするのでしょうか。

犬は人間のように手で掻くことはできません。

そのため犬はお尻が痒いときは、

  • 口でお尻を舐めたりかじったりする
  • お尻周りを頻繁に気にする
  • 座ったまま歩いて床にお尻を擦り付ける

などの行動をするようになります。
可愛い姿としてしばしば注目される「お尻歩き」が、実は犬がお尻を痒がっている時の仕草というのは意外ですよね。

 

肛門腺について

犬のお尻には、肛門と陰部以外に忘れてはならない構造があります。
それは、肛門腺です。
犬を飼っているご家族にとってはよく耳にする言葉ですよね。犬のお尻には、肛門の斜め下、後ろから見て時計の4時と8時の方向に肛門腺と呼ばれる臭腺があります。
お尻の皮膚の下にあり、外から見てもどこにあるかはわかりません。
肛門腺は、肛門嚢と呼ばれる袋とその中を満たす分泌液からなります。本来は自分の縄張りを示すマーキングのために存在している臓器です。
分泌液は犬によって臭いや性状はさまざまですが、多くの場合、分泌液は茶褐色できつい臭いを発します。
マーキングをする時に、お尻の筋肉を収縮させて肛門嚢を押しつぶすことで、直腸につながる管から、分泌液を放出します。

お尻を向けているチワワ

 

お尻の痒みの原因として考えられる病気

犬がお尻を痒がる様子があっても頻繁でなければ問題はありません。
しかし、1日に何度も痒がる様子があるようなら、お尻周りに病気があって痒みが出ている可能性もあります。
お尻の痒みの原因になる病気として代表的なものをご紹介します。

肛門腺炎

肛門腺は炎症を起こすことがよくあります。
近年、家庭で飼われている犬はマーキングの必要性がないため肛門腺の分泌液を出す機能が未発達なことが多いです。
そのため、肛門嚢の中に分泌液が溜まり過ぎて、炎症を起こします。
肛門腺炎では、感染を起こして分泌液の色が黄色や緑色になったり、お尻の肛門腺がある位置が赤く腫れたり、痒みが出たりします。
治療法は肛門腺絞りで分泌液を出し、細菌感染が疑わしい場合は抗菌薬を投与します。
肛門腺絞りを定期的にしてあげることが、肛門腺が炎症になるのを防ぐのには有効です。

肛門嚢破裂

肛門腺の分泌液が溜まりすぎると、最終的には肛門腺が破裂してしまいます。これが肛門嚢破裂です。
肛門嚢が破裂すると、その真上のお尻の皮膚に穴が空いて、分泌液が出てきます。
お尻の皮膚が激しく炎症するため、犬にはとても強い痛みが出ます。放っておくと傷口から感染して、膿が出ることもあるのでしっかり治療をしなければいけません。
肛門嚢破裂の治療法は、破裂した部分のきれいな水での洗浄と、周囲を毛刈りです。
舐めてしまう犬ではエリザベスカラーなどを装着して触らないようにすることも効果的です。
患部を清潔な状態に保つことで、皮膚は再生して、治っていきます。
肛門嚢破裂は、肛門腺を定期的に絞ってあげなければまた、分泌液が溜まった時に再発してしまいます。

アレルギー性皮膚炎

犬のアレルギー性皮膚炎でも、お尻の皮膚に炎症を起こします。
肛門周りの皮膚は薄く弱いです。皮膚炎を起こしやすい部位なので、全身疾患であるアレルギー性皮膚炎では、肛門周囲にその症状が出やすいのですね。
肛門腺がきちんと排出されているのに肛門を痒がり、お尻周りの皮膚が赤くただれたりする場合は、原因がアレルギー性皮膚炎の可能性もあります。
アレルギー性皮膚炎の場合は、原因として考えられる物に犬が触れないよう排除したり、スキンケアで皮膚のバリア機能を改善することが治療になります。
お尻の炎症がひどい場合は、抗炎症作用のある塗り薬などで改善することも多いです。

お尻を舐めようとしている柴犬

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は犬のお尻の痒みについて解説しました。
愛犬がお尻歩きをしていると可愛くてクスッと笑ってしまうような姿ですが、病気のサインである可能性もあります。

皮膚の病気は重症化すると治りにくいという特徴があります。
犬がお尻を痒がる姿を見たら、一度しっかりお尻を見てみていただき、心配な方はぜひ当院へご相談ください。

 

神奈川県藤沢市湘南台の動物病院

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