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犬のミコナゾールシャンプーとは?|適応疾患と使用方法について獣医師が詳しく解説

2025.10.17

お風呂に入っている茶色いボーダーコリー

「愛犬にミコナゾールシャンプーを処方された」
「普通のシャンプーと何が違うのかな?」
「どのように使ったら良いのだろう」
このように思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ミコナゾールシャンプーは抗菌成分を含んでおり、犬の皮膚病の治療に使われる薬用シャンプーです。

今回はミコナゾールシャンプーについてご紹介し、適応疾患と使用方法を詳しく解説します。
愛犬にミコナゾールシャンプーを処方された方は、ぜひ最後までお読みいただき、愛犬のケアにお役立ていただければ幸いです。

 📍 目次

 ▼ ミコナゾールシャンプーとは
 ▼ ミコナゾールシャンプーの適応疾患
 ▼ ミコナゾールシャンプーの使用方法
 ▼ ミコナゾールシャンプーの注意点
 ▼ まとめ

ミコナゾールシャンプーとは

ミコナゾールシャンプーとは、ミコナゾールという抗菌成分を配合したシャンプーのことです。
ミコナゾールは皮膚の真菌(カビ)の増殖を抑える効果があり、真菌による皮膚病を治療することができます。

ミコナゾールをシャンプーに配合すると、塗り薬と比べて、

  • 毛から皮膚への浸透性が良くなる
  • 菌の養分となる皮脂を取り除くことができる
  • 皮膚を清潔に保つことができる

といったメリットがあります。

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ミコナゾールシャンプーの適応疾患

ミコナゾールシャンプーの代表的な適応疾患には、以下のようなものがあります。

マラセチア性皮膚炎

マラセチア性皮膚炎は、マラセチアという真菌が異常に増えることで起きる皮膚病のことです。
マラセチア性皮膚炎になると、

  • 皮膚を痒がる
  • 皮膚が赤くなる
  • 独特な匂いがする
  • 皮膚がベタベタする

といった症状が見られます。
マラセチアは健康な犬の皮膚や外耳道にも存在し、通常悪さをすることはありません。
しかし、

  • 犬アトピー性皮膚炎
  • 脂漏症
  • 皮脂分泌の多い犬種(ボストンテリア、シーズーなど)
  • 高温多湿な環境

などがある場合には、マラセチアが異常に増殖しやすいため、注意が必要です。

皮膚糸状菌症

皮膚糸状菌症は、皮膚糸状菌という真菌に感染することで起きる皮膚の病気です。
皮膚糸状菌症では、体の一部分だけ毛が抜けるのが特徴です。
痒みはあまり強くないことが多く、

  • 皮膚が赤くなる
  • フケが出る
  • かさぶたができる

といった症状が見られることもあります。
皮膚糸状菌は、菌に感染した動物やその毛から感染します。
とくに、

  • 免疫力の低下している犬
  • 子犬
  • 高齢の犬

などでは感染が起こりやすいため、注意が必要です。

ミコナゾールシャンプーの使用方法

シャンプーされる黒い小型犬

ミコナゾールシャンプーは、症状に合わせて定期的に使用することが大切です。
シャンプーをする頻度は、

  • 週に2回行う
  • 3日以上間隔を空ける

を目安にしてください。
ミコナゾールシャンプーの使用方法について解説します。

ブラッシング後にしっかりと濡らす

犬の全身をブラッシングした後、ぬるま湯で毛の奥の皮膚までしっかりと濡らしましょう。
余分な毛や汚れを落とすことで、シャンプーの有効成分が皮膚へ届きやすくなります。

シャンプーをよく泡立てて洗う

手に少量のシャンプーを出し、犬の体にしっかりと馴染ませて泡立てます。
皮膚をやさしくマッサージするように洗うのがおすすめです。

シャンプーを浸透させる

シャンプーの有効成分を皮膚へしっかりと浸透させるため、10分ほど時間を置きます。

丁寧に洗い流して乾かす

ぬるま湯で丁寧に全身を洗い流します。
洗い流した後は、タオルとドライヤーを使ってしっかりと乾かしましょう。
ドライヤーで皮膚を乾燥させすぎないように注意すると良いですね。

ミコナゾールシャンプーの注意点

ミコナゾールシャンプーは真菌にとても効果的ですが、注意していただきたい点もいくつかあります。
注意点について詳しくご紹介します。

洗浄力が強い

ミコナゾールシャンプーは、洗浄力が強く、抗菌と共に余分な皮脂を落とすことが可能です。
しかし、皮脂を落とし過ぎると、皮膚バリアへダメージを与えてしまうことがあります。

一度のみの使用では治らない

ミコナゾールシャンプーを一度使用するのみで、病気を完治させることはできません。
病気が治るまで、定期的に継続して使用することが大切です。

長期使用により耐性菌ができることがある

ミコナゾールシャンプーは抗真菌薬を含む薬用シャンプーです。
抗真菌薬を長期的に使い続けると、薬に対する耐性を持った菌が生まれてしまう可能性があります。
ミコナゾールシャンプーを使用するときには、頻度や期間について、獣医師とよく相談することが大切です。

まとめ

シャワーされる茶色い犬

いかがでしたか?

ミコナゾールシャンプーは犬の皮膚科においてよく使われるものですが、注意するべき点もいくつかあります。
自己判断での使用はせず、獣医師と相談しながら適切に使いましょう。

当院では皮膚科に力を入れております。
愛犬の症状に応じて、ミコナゾールシャンプーを含むさまざまな治療方法をご提案することが可能です。
ミコナゾールシャンプーの使い方や、愛犬の真菌感染症についてご相談がある方は、お気軽に当院までご連絡ください。

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