
犬の目が赤くなっていたり、目やにが多くでていたりといった異常を感じたとき、まず疑われやすいのが結膜炎ですね。
結膜炎は人間でも身近な病気ですが、犬でもよく見られる眼のトラブルのひとつです。
結膜炎といっても、原因や対処方法は多岐に渡ります。
また、軽い症状でも放っておくと悪化してしまう可能性があるため、適切な対処が重要です。
今回は、犬の結膜炎の原因や症状、動物病院での診断・治療法について解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、犬の目に異変があったときの適切な対応にお役立てください。
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📍 目次 ▼ 犬の結膜炎とは? |
犬の結膜炎とは?
犬の結膜炎とは、眼球やまぶたの裏側を覆っている「結膜」と呼ばれる粘膜に炎症が起こる状態を指します。
結膜は外界に近いため、刺激や病原体の影響を受けて炎症を起こしやすい部位です。
そのため、結膜炎は犬では比較的よく見られる目のトラブルのひとつです。
犬にとっては不快で痛みを伴うこともある上、放置していると悪化する可能性があるため、早期に治療を行う必要があります。
犬の結膜炎で見られる主な症状
犬に結膜炎が起こると、次のような症状が現れます。
- 目が赤く充血している
- 涙や目ヤニが増える(白・黄色・緑など)
- まぶたや目の周りを気にしてこする
- 目を細めたり開けづらそうにする
- 光をまぶしがる
特に「赤み」と「目ヤニ」は飼い主様でも気づきやすい症状ですね。
また、痛みや違和感からしきりに目を気にして前足でこすったり、壁にこすりつけたりする行動も見られるようになります。
これらの症状が見られたら、動物病院を受診しましょう。

犬の結膜炎の原因
犬の結膜炎は、以下のようにさまざまな原因で発症します。
ウイルスや細菌感染
アデノウイルスやヘルペスウイルス、ブドウ球菌などの感染によって結膜が炎症を起こすことがあります。
特に他の犬との接触があった後や、集団生活をしている犬では注意が必要です。
アレルギー反応
- 花粉
- ハウスダスト
- タバコの煙
など、環境中のアレルゲンに反応してアレルギー性の結膜炎を起こすことがあります。
異物の混入
結膜炎は目に異物が混入することで起こることがあります。
砂やゴミ、まつ毛などの異物が目に入って刺激となり、目に炎症を引き起こすケースですね。
特に短頭種では逆さまつげなどが原因になることも多くあります。
ドライアイ(乾性角結膜炎)
ドライアイも結膜炎の原因の一つです。
涙の量が少ない、もしくは質が低下することで結膜に炎症が起こることがあります。
重度の場合は角膜潰瘍などを引き起こすこともあるため注意が必要です。
角膜の病気や眼瞼異常
角膜ジストロフィーや眼瞼内反症など、まぶたや角膜に異常があると二次的に結膜炎を発症することがあります。
結膜炎を放置するとどうなる?
軽度の結膜炎であっても、治療せずに放置してしまうと症状が悪化するおそれがあります。愛犬が目の違和感を訴えているときは、見た目に大きな異常がなくても早めの受診が大切です。
結膜炎を放置して起こるトラブルについてご紹介します。
角膜潰瘍や角膜炎への進行
結膜炎を放置すると、結膜から角膜まで炎症が進むことがあります。
炎症が角膜に広がることで、角膜潰瘍や角膜炎を引き起こします。
角膜炎や角膜潰瘍は、強い痛みや視力低下、失明につながる場合もあるため注意が必要です。
慢性化・再発のリスク
結膜炎が慢性化すると、症状が改善しても再発を繰り返すことがあります。
また、結膜炎の背景に原因疾患がある場合は、治療して原因を取り除かないと何度も結膜炎を引き起こしてしまいます。

診断と治療方法
結膜炎が疑われる場合、動物病院では以下のような診察・検査が行われます。
- 視診による目の状態のチェック
- 蛍光色素を使った角膜染色検査(角膜の傷を確認)
- シルマーティアテスト(涙の量の測定)
- 細菌培養やウイルス検査(必要に応じて)
治療は原因に応じて異なりますが、主に以下のような方法がとられます。
- 抗生物質や抗炎症薬の点眼
- アレルギー用の目薬
- 原因疾患の治療(ドライアイや異物除去など)
重度の場合や長引く場合には、内服薬や追加検査が必要となることもあります。
自宅でのケアと予防のポイント
結膜炎の再発を防ぐためには、日常生活の中での予防とケアも重要です。
- 目の周囲を清潔に保つ(涙や目やにをやさしく拭く)
- 散歩後などに顔を軽く洗って異物を落とす
- 犬の顔周りの毛を整えて、まつ毛や毛が目に入らないようにする
- アレルギー対策としてこまめな掃除を心がける
- 乾燥しすぎないよう加湿器を使用する
また、定期的な健康診断や目のチェックを行い、早期発見・早期治療につなげることも大切です。
まとめ
犬の結膜炎は比較的よく見られる目の病気ですが、原因や重症度によっては深刻な状態につながることもあります。
「目が赤い」「目やにが多い」「目を気にする」などの様子が見られた場合は、軽く考えずに早めに獣医師の診察を受けましょう。
当院では、犬の目のトラブルに対して丁寧な診察と適切な治療を行っています。
愛犬の目の異常が気になる際は、どうぞお気軽にご相談ください。
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