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猫の歯が痛そう?|猫の歯が痛いときのサインや原因を解説

2025.06.10

人も虫歯などで歯が痛くなるとつらいですよね。
食事が苦痛になり、生活の質も低下してしまいます。
猫も、人と同じように歯や口の中の病気で痛みが出ることがあります。
口の痛みのサインを知っておき、早めに気付いて治療してあげましょう。
また、歯が痛くなる病気は予防できるものもあるので、日頃からケアをしてあげることも大切です。

今回は、猫の歯が痛いときのサインや、痛みの原因、予防について解説していきます。

口を開けている猫

 📍 目次

 ▼ 猫の歯が痛いときのサイン
 ▼ 猫の歯の痛みの原因
 ▼ おうちでできる歯の痛みの予防
 ▼ まとめ

猫の歯が痛いときのサイン

猫は言葉で痛みを伝えられません。
飼い主様が猫の痛みのサインを知っておき、行動の変化に気付いてあげることが大切です。
猫の歯が痛いときには、次のような様子がみられます。

  • 食べる時に顔を傾け、片側で噛んでいる
  • 口をくちゃくちゃする、開けづらそう
  • 口臭が強い
  • 顔を手でしきりにこする
  • よだれが増える、よだれで口や手が汚れて茶色くなっている
  • 食べるのを途中でやめてしまう

 

ほかにも、元気食欲がない、毛繕いをしなくなって毛並みが悪いなど、全身の変化がみられることもあります。
ひとつでも当てはまる場合には、口の中に何らかの病気がある可能性があります。
猫は、痛みがあるときはもちろん、痛みがなくても口を触られるのを嫌がることも多いです。
口の中を飼い主様で確認するのが難しいときには動物病院で診てもらいましょう。

猫の歯の痛みの原因

あくびをしている猫

猫の歯が痛くなる原因で多いものとして、次のような病気があります。

歯周病

歯周病は猫では非常に多い病気です。
歯垢(食べかすや細菌などの塊)に含まれる細菌が炎症を起こして、歯の周囲組織を破壊していきます。
重度にまで進行すると、歯の痛みだけでなく、歯が抜ける、鼻血が出る、頬に膿がたまるなど、様々な症状が出ます。
若い猫も歯周病になりますが、口が痛くなるほど重症化している猫は高齢であることが多いです。
口の中の歯周病菌が他の臓器にも感染を起こして、全身の病気の元になるともいわれています。
歯周病はデンタルケアで予防ができますので、なるべく若いうちからケアしてあげましょう。

歯肉口内炎

猫は様々な原因で口内炎になります。
炎症の程度や範囲は様々で、軽度で一部のみの場合もあれば、歯茎全体や舌や唇など広範囲に広がる場合もあります。

特に、奥歯のさらに奥にある粘膜部分にも炎症を起こしているときに考えられるのは、「慢性歯肉口内炎」とよばれる猫特有の口内炎です。
慢性歯肉口内炎の原因ははっきりとはわかっておらず、次のような原因が絡み合って発症するといわれています。

  • ウイルス感染(特にカリシウイルス)
  • 歯周病
  • 免疫の異常

慢性歯肉口内炎では、病変部は強い炎症を起こして、出血や強い痛みを伴うことも多いです。
炎症が軽度である場合には薬などで悪化しないように管理します。
重度である場合には、全臼歯抜歯や全顎抜歯を行うことで症状を改善できる可能性があります。

他にも、慢性腎臓病や、全身性の免疫の病気など、口の中以外の原因で口内炎を起こすこともあります。
必要な検査を行い、炎症の元になっている病気がないか調べることも大切です。

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口腔内腫瘍

口の中に腫瘍があるときにも、歯が痛い時と同じような症状が出ます。
腫瘍そのものが邪魔になることや、腫瘍が大きくなり周囲の組織が破壊されていくことで、痛みや食べづらさがでてきます。
腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍(がん)がありますが、猫の口の中にできる腫瘍は残念ながら悪性腫瘍が多いです。
その中でも特に多いのは、扁平上皮癌と線維肉腫という腫瘍です。

腫瘍というと、しこりができるイメージがありますよね。
猫の口の中の腫瘍では、しこりをつくらず、一見すると口内炎のように見える病変が実はがんだったということも少なくありません。
腫瘍は早期発見・早期治療が肝心です。
腫瘍の種類にもよりますが、早めに手術をして病変をしっかり切除することができれば、完治できる可能性があります。
発見が遅くなると、手術で取りきれないほど腫瘍が大きくなったり、他の部位に転移を起こしたりして、治療が困難になってしまいます。
検査や治療を早めに行っていけるよう、口の中の病変に気付いたらなるべく早く動物病院を受診できると良いですね。

おうちでできる歯の痛みの予防

歯磨きをしている猫

猫が歯の痛みで苦しむことのないよう、飼い主様にできることをご紹介します。

口を触られることに慣らす

猫の口の病気は、状態が悪くなってから気付いて来院されることも多いです。
その一因として、猫の口の中をじっくり見るのが難しいということがあります。

対策として、普段から口の周りを触られたり口を開けられたりすることに慣れさせておくことが大切です。
口を触られることが嫌にならないよう、リラックスしている時間や手からごはんをあげるときに少しずつ触ってみてください。
最初は顔を少し触ることから始めて、次に口を触り、大丈夫なら唇をめくってみる、というように段階的に慣れてもらうようにしましょう。
口を開けても嫌がらないようになれば、日常的におうちで口の中のチェックができるだけでなく、デンタルケアにつなげていくこともできます。

デンタルケア

歯の痛みが出る病気の中でも、歯周病はデンタルケアで予防できる病気です。
口内炎も、細菌によるものであればデンタルケアで重症化を防げる可能性があります。
デンタルケアの理想は、歯ブラシで歯磨きをして表面の汚れや菌をとることです。
歯磨きが最も効果的なケアですが、いきなり歯ブラシで歯磨きをさせてくれる心の広い猫は滅多にいませんよね。
歯ブラシが難しい場合には、ガーゼ磨きをしてあげるだけでも歯周病予防に効果があります。
まずは口に触ることに慣れてもらい、大丈夫そうであれば次は歯を指で触り、ガーゼで指磨きをしてみてください。
歯磨きと併せてデンタルジェルを塗ってあげると、より効果的に歯周病菌の増殖を抑えることができます。

定期健診

飼い主様に口を触られることを嫌がる猫でも、動物病院では緊張しておとなしい場合もあります。
健康診断などで動物病院を受診したときには、口の中も一緒にみてもらうと良いでしょう。

まとめ

猫が歯を痛がっているときには、食べるときの様子や全身状態などに変化がみられます。
口の痛みのサインを知っておき、早めに気付いてあげましょう。
日頃から口の中を確認し、デンタルケアをすることで歯周病などの病気を予防できます。

当院では猫の歯科診療にも力をいれています。
お口の健診やデンタルケアのご相談もできますので、お気軽にお越しください。

神奈川県藤沢市湘南台の動物病院

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