「犬の目に白い濁りがある」
「両方の目が濁っている気がする」
「これって白内障かも?」
このようなお悩みをお持ちではないですか?
もしかしたらそれは角膜ジストロフィーかもしれません。
角膜ジストロフィーとは、眼の表面にある角膜が白く濁る病気です。
今回は犬の角膜ジストロフィーの原因や治療法について詳しく解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の目に何が起こっているのか知見を深めてみてください。
📍 目次 ▼ 犬の角膜ジストロフィーとは? |
犬の角膜ジストロフィーとは?
角膜ジストロフィーとは、角膜の中央や周囲に白い濁りが生じる病気です。
主にコレステロールやリン、カルシウムの沈着などによって発生します。
角膜ジストロフィーは特に遺伝的に発症しやすい犬種がいることが知られています。
角膜ジストロフィーになりやすい犬種
この病気は遺伝的要因が関係しており、以下の犬種で発症しやすいとされています。
- シベリアンハスキー
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- シェットランド・シープドッグ
- ビーグル
- トイ・プードル
- ミニチュア・ダックスフント
など
これらの犬種が中高齢で発症することが多いですが、他の犬種・年齢でも発生する可能性もある病気です。
角膜ジストロフィーの症状
角膜ジストロフィーの主な症状は、角膜の白い濁りです。斑点のような白い濁りが見られることが特徴です。
角膜の白濁は両目に発生することも、片目だけのこともあります。
ほとんどの角膜ジストロフィーの初期症状では痛みはなく、目を気にする様子もありません。
進行すると白い濁りが大きくなり、視界を妨げるため、目を気にし始めることがあります。
また、角膜の奥で角膜ジストロフィーが発生した場合には角膜浮腫や角膜潰瘍を起こし、視力の低下や失明につながる場合があります。
目の白濁には他の病気が隠れている可能性もあるため、早めに動物病院を受診しましょう。
角膜ジストロフィーの診断方法
診察では、角膜の状態や視力への影響を確認することが必要です。
特に、目の白濁が見られる他の病気を除外するために一通りの眼科検査を行います。
主な検査方法
- スリットランプ検査(角膜の詳細な観察)
- フルオレセイン染色(角膜の傷の有無を確認)
- 血液検査(高脂血症や内分泌疾患の評価)
角膜ジストロフィーは視診だけでも診断できることが多いですが、基礎疾患の有無を確認するために血液検査を行うこともあります。
犬の角膜ジストロフィーの治療法
犬の角膜ジストロフィーを完全に治療する方法は現在見つかっていません。
そのため、症状に合わせた治療を行なっていきます。
軽度の場合
角膜ジストロフィー自体は痛みを伴わないことが多いため、視力に影響がなければ経過観察となることが一般的です。
必要に応じて点眼薬などを使用することもあります。
角膜浮腫や角膜潰瘍を伴う場合
角膜に視力に関わる症状が出ている場合は、角膜の傷を修復する点眼薬の使用や抗炎症治療などが必要です。
手術が必要なケース
目の濁りが厚くなり視力が大きく低下した場合や、角膜浮腫や角膜潰瘍を伴い、点眼で改善しない場合などには手術を行うことがあります。
まとめ
犬の角膜ジストロフィーは、角膜に脂質やカルシウムが沈着して白く濁る病気です。
遺伝的な要因が関係し、特定の犬種で発症しやすいことが知られています。
基本的には視力に大きな影響を与えないため、軽度であれば治療は不要です。
しかし、角膜炎や視力低下につながる場合もあるため注意が必要です。
当院では、犬の眼科疾患の診療に力を入れています。
目の白い濁りが気になる場合は、お気軽にご相談ください。
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