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猫も白内障になる? 人とは違う猫の白内障について解説

2025.06.07

アップのキジトラ猫白内障は人において身近な眼の病気のひとつですよね。
猫も白内障になることはありますが、人や犬ほど発症は多くなく、珍しい病気といえます。

今回は、猫の白内障について、原因や症状、治療などについて解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、愛猫ちゃんの眼の異常に早く気付いてあげられるようお役立てください。

 📍 目次

 ▼ 白内障とは
 ▼ 猫の白内障の原因
 ▼ 猫の白内障の症状
 ▼ 猫の白内障の検査
 ▼ 猫の白内障の治療
 ▼ まとめ

 

白内障とは

白内障は、眼の中にある水晶体が白くなる病気です。
水晶体は、カメラのレンズのように光を屈折する役割をしています。
正常な水晶体は透明ですが、白内障になると何らかの原因で水晶体のタンパクが変性を起こして白く濁ります。
白内障の初期には、水晶体の一部が白く濁る程度で、見た目にはわかりにくく、視力への影響も強くはありません。
進行すると見た目にも眼が白く見えるようになり、その頃には視力も低下し、最終的には失明してしまいます。

 

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猫の白内障の原因

人の白内障は、高齢の方に多い病気というイメージがありますよね。
糖尿病の人も白内障になりやすいことをご存知の方は多いのではないでしょうか。
猫でも、老化や糖尿病のせいで白内障になることはありますが、人ほど主要な原因ではありません。

白内障は様々な原因で発症することのある病気です。
猫の白内障の原因で比較的多いものとして、ぶどう膜炎などの眼の炎症が挙げられます。
猫では、細菌やウイルスの感染、眼の外傷などにより眼に炎症を起こすことがよくあります。
ぶどう膜炎など、眼の中で炎症が起きている状態では、炎症が長く続くことの影響で水晶体が白濁し、白内障になってしまうことがあります。
このような場合には、白内障の治療だけではなく、大元となっている眼の病気の治療も必要ですね。

眼の外傷も、猫の白内障の原因としては多いです。
猫同士の喧嘩や事故などにより眼が傷付き、その怪我が原因で白内障になってしまうことがあります。

他にも、稀ではありますが遺伝的に白内障の素因をもつ先天性白内障や、毒物、仔猫のときの栄養不良など、様々な原因で白内障になることがあります。

 

猫の白内障の症状

キャットタワーにいる白猫

白内障の症状は、眼の濁りと視力の低下です。
初期の白内障では、水晶体の一部のみが濁るので見た目ではわかりづらく、視力低下による様子の変化も見られません。
白内障が進行すると、水晶体全体が白濁し、眼の奥が白く濁って見えるようになります。
水晶体全体が白く濁る頃には、視力もかなり低下している状態です。

猫の視力が落ちてくると、次のような症状がみられます。

  • 物にぶつかる、つまずく様子がある
  • 物を目で追わなくなった
  • 暗い場所であまり動かなくなった
  • 物音などに対し怖がる様子がある

ただし、猫の視力が落ちているかどうかは、症状からはわかりにくい場合があります。
猫は視覚以外の感覚が発達しているため、眼が見えなくてもごはんやトイレなど日常生活には困らないことも多いですね。
特に、加齢による白内障などはゆっくりと進行することが多いため、猫も視力の低下に徐々に慣れ、行動の変化として現れにくいです。

 

猫の白内障の検査

白内障かどうかを調べるためには、スリットランプという機器を用いて検査をします。
スリットランプは眼に光をあてる機械です。
眼にスリットランプの光をあてると、正常な眼では光が水晶体を通りますが、白内障の眼では水晶体が濁って光が通らないことがわかります。
スリットランプでの検査を行う前には、目薬で瞳孔を開く処置が必要です。
瞳孔を開くことで眼の奥をしっかりと確認できるようになり、初期の白内障も見つけることができます。

猫の白内障では、ぶどう膜炎や糖尿病など、別の病気が原因となっている場合があります。
これらの原因を調べるために、追加の眼の検査や、全身状態を調べるための血液検査などを行うこともあります。

 

猫の白内障の治療

キャリーケースの中にいるキジトラ猫

白内障の治療には、大きく分けて内科治療と外科治療があり、進行度によって選ぶ治療が変わります。

内科治療

白内障の初期では、定期的な診察で白内障の進行度合いを確認しながら内科治療を行なっていきます。
白内障の内科治療とは、飲み薬や目薬を使った治療のことですね。
残念ながら、内科治療では白内障を治すことはできません。
内科治療の目的は、白内障の進行を遅らせることと、ぶどう膜炎や緑内障などの併発を防ぐことです。

外科治療

白内障が進行して視力が落ちてしまった場合、視力を回復できる唯一の治療は手術です。
白内障手術では、白濁した水晶体を吸引除去して、代わりのレンズを挿入します。

手術のメリットは、視力を回復できる可能性があることです。
また、白内障の進行によって生じてしまうぶどう膜炎や緑内障などを防ぐことができます。
ぶどう膜炎や緑内障になってしまった眼では、白内障の手術を行うこともできなくなってしまうので、早めに手術をしてあげることが大切ですね。

手術のデメリットとして、術後の合併症を生じてしまう可能性があります。
合併症には、ぶどう膜炎や緑内障などがあり、術後白内障になってしまうこともあります。
術後のケアを注意深く行なっていくことが必要です。

 

まとめ

白内障は猫では比較的珍しい病気です。
発症要因は様々ですが、他の眼の病気や全身疾患などに起因する場合もあるため、原因をしっかりと調べることが大切です。
治療は進行度に合わせて選ぶこととなり、ある程度進行してしまった白内障を治すためには手術が必要になります。

猫ちゃんの眼が白く濁って見える、眼が見えていなさそうなど、気になることがありましたらお気軽に当院までご相談ください。

 

神奈川県藤沢市湘南台の動物病院

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