皆さんの愛犬・愛猫でこんなトラブルありませんか?
- 異物を飲み込んでしまった
- 下痢や嘔吐が続いている
- 尿が出にくそう
- お腹が膨らんでいる
- 便をするのに時間がかかる
- 元気がなく、ぐったりしている
これらの症状には外科手術が必要な病気が隠れている可能性があります。
「もっと早く診てもらえばよかった…」
愛犬・愛猫に手術が必要な病気が見つかると、このように悔やまれる飼い主様が多いです。
当院では、犬や猫が必要とする外科手術に幅広く対応しております。
経験豊富な獣医師が、飼い主様一人ひとりに寄り添いながら、最善の治療法をご提案いたします。
早期の診断と適切な治療が、愛犬・愛猫との幸せな生活につながります。
手術するにあたって
外科手術を検討する際には、犬や猫の状態を総合的に評価し、最適な治療方針を立てることが重要です。
当院では術前検査で慎重に状態を見極めることで、麻酔や手術のリスクを最小限に抑える取り組みをしています。
また、飼い主様の不安を少しでも和らげるために、手術や術後のケアなどについて詳しくご説明いたします。
外科手術は術後のフォローアップも大切です。
当院は獣医師と看護師のチームワークで、確実で安全な手術を心がけ、術後のケアまで徹底的にサポートいたします。
藤沢市になるサーカス動物病院で対応可能な外科手術
胃切開
胃切開はおもに胃の中に異物が詰まった場合に行われる手術です。
犬や猫が誤飲するものはさまざまで、
- おもちゃ
- 衣類
- 骨
などが多く見られます。
これらの異物は胃の中で消化されずに詰まってしまい、嘔吐や食欲不振などを引き起こすので要注意です。
胃内異物が疑われるときはレントゲン検査やエコー検査などの画像検査で異物を確認します。
胃内異物は場合によっては内視鏡などで摘出ができることもあります。
しかし、大きさや形状によっては胃切開による摘出が必要です。
胃切開は全身麻酔下で行われ、異物の位置を確認した後、胃壁を切開して異物を取り除きます。
胃切開は適切なタイミングで行えば、多くの場合良好な結果が得られますね。
しかし、異物が腸に移動してしまうと手術がより複雑になる場合もあります。
万が一、愛犬・愛猫が誤飲してしまった場合は、すぐにご連絡ください。
消化管切開
消化管切開はおもに小腸に詰まった異物の除去を目的に行われる手術です。
異物が詰まった状態で時間が経過すると、腸が血行不良により、壊死する可能性があるため早急な対応が求められます。
特にひも状異物は消化管全体にわたって詰まることがあり、注意が必要です。
このように小腸などに異物が詰まった場合は頻回の嘔吐が見られることが多いです。
嘔吐が続く際は、レントゲン検査やエコー検査で異物がないかを確認します。
消化管に異物が見つかった場合は最小限の切開で異物を除去します。
消化管は非常にデリケートな臓器のため、丁寧な取り扱いが重要です。
切開した腸は専用の縫合糸を用いて正確に縫合します。
消化管切開は比較的よく行われる手術ですが、合併症のリスクもあります。
当院では術後のケアも含めて丁寧な治療を提供しています。
消化管切除
犬や猫の消化管切除を行うおもな理由は腫瘍の発生です。
消化管の腫瘍には悪性のものが多く、周囲の組織へ広がったり、他の臓器へ転移する可能性もあります。
そのため、消化管に腫瘍を見つけたら早期に切除することが重要ですね。
腫瘍以外でも、
- 腸重積
- 異物などによる腸閉塞
- 重度の炎症や外傷
などによって消化管の組織が壊死してしまった場合にも切除が必要になることがあります。
消化管切除の手術では病変部を含む消化管の一部を切除し、正常な部分同士を吻合します。
切除範囲は病変部の位置や大きさによって異なりますが、悪性腫瘍の場合は正常な消化管も含めた広い範囲での切除が必要です。
消化管切除は、動物にとって体への負担が大きい手術です。術後も注意深く経過観察を行うことで、合併症を予防することができます。
胆嚢摘出
胆嚢は肝臓で作られた胆汁を蓄えておく袋状の臓器で、胆汁は脂肪分の消化を助ける役割があります。
胆嚢摘出はおもに犬で胆嚢粘液嚢腫を発症した際に行われる手術です。
胆嚢粘液嚢腫とは胆嚢内にゼリー状の粘液が異常に蓄積する病気で、
- ポメラニアン
- シェットランド・シープドッグ
- ミニチュア・シュナウザー
などの犬種で多いですね。
胆嚢粘液嚢腫を発症している場合は内科療法だけでは完治が難しいことが多く、胆嚢摘出が推奨されます。
胆嚢摘出の手術では、胆嚢を肝臓から注意深く分離します。
特に周辺の胆管や血管を傷つけないように注意が必要です。
胆嚢を摘出しても、胆汁は肝臓から十二指腸へ直接流れ込むため、生活に支障はありません。
ただし、胆汁を濃縮・貯蔵する機能が失われるため、肝臓の状態をモニタリングし、必要に応じて肝臓のサポートを行います。
脾臓摘出
脾臓は免疫のサポートや古くなった赤血球の破壊や貯蔵などを行う重要な臓器です。
そのため脾臓に異常が起こると、全身に影響が及ぶことがあります。
犬や猫の脾臓摘出はおもに以下の理由で行われます。
- 脾臓腫瘍
- 脾臓破裂
- 脾臓捻転
特に、脾臓腫瘍は放置すると、どんどん大きくなり破裂するリスクがあるので注意しましょう。
脾臓が破裂すると大量出血で命の危険があるため、脾臓腫瘍は良性でも悪性でも脾臓摘出が推奨されます。
愛犬・愛猫の脾臓腫瘍を早期発見するためには、定期的に健康診断を受けることが大切ですね。
脾臓は血流が豊富なため、摘出の際は出血に注意が必要です。
手術後も出血による貧血が起きていないかをしっかり確認します。
会陰ヘルニア
会陰ヘルニアは犬や猫の肛門周囲にある筋肉が痩せてしまい、その隙間から内臓や脂肪が飛び出す病気です。
会陰ヘルニアは特に高齢で未去勢の雄犬に多く見られます。
腸や膀胱が飛び出してしまうことが多く、便秘や排尿困難の症状が出ることが多いです。
会陰ヘルニアは一般的には外科手術が必要です。
会陰ヘルニアの手術では筋肉の隙間から飛び出している臓器や脂肪を正しい位置に戻し、弱くなった筋肉を補強します。
筋肉の補強には周囲の組織を使用したり、医療用メッシュという人工物を使うこともあります。
必要に応じて去勢手術を同時に行うことで、再発のリスクを減らすことができますね。
膀胱結石
膀胱結石は犬や猫に多く見られる病気です。尿が作られる過程でミネラル成分が過剰になると結晶化し、それが大きくなることで結石になります。
膀胱結石が小さいうちは症状が出にくいですが、大きくなると頻尿や血尿などが見られます。
結石が尿道に詰まると急性腎障害などを引き起こすことがあるので膀胱結石は早めの対処が大切です。
犬や猫ではさまざまな種類の結石ができる可能性がありますが、ストルバイト結晶かシュウ酸カルシウム結晶のどちらかが多いです。
ストルバイト結晶は細菌感染によって形成されることが多く、食事療法で溶かすことができます。
しかし、大きなストルバイト結晶やシュウ酸カルシウム結晶は膀胱切開による摘出が必要です。
膀胱結石の手術後は食事管理や水分摂取の工夫を行い、再発に気をつけることが大切です。
尿管結石
犬や猫の尿管結石は腎臓から膀胱へ尿を運ぶ尿管内に結石が形成される病気です。
尿管結石を放置すると尿毒症などの重篤な状態を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
尿管結石の症状は、
- 排尿困難
- 頻尿
- 血尿
などがあります。
これらの症状は結石が尿管を完全に詰まらせた場合に特に顕著ですね。
尿管結石は点滴などの内科治療で改善することもありますが、基本的には手術が必要です。
尿管結石の手術は動物の状態や結石の位置などによって異なります。
尿管結石のおもな手術方法は以下の通りです。
- 尿管切開
尿管を切開して結石を摘出し、その後尿管を元通りに縫合する手術です。
- 膀胱尿管新吻合
尿管の詰まっている部分を切除し、短くなった尿管を直接膀胱につなぎ合わせる手術です。
- SUBシステム
尿管を迂回して腎臓と膀胱を人工のチューブでつなぐ手術です。
これらの手術には、それぞれメリット・デメリットがあります。
動物の状態などを考慮し、最適な方法を選択することが大切です。
オトスコープによる外科治療
当院ではあらゆる耳のトラブルに対応できるように、オトスコープを導入しています。オトスコープとは耳の内視鏡のことですね。
オトスコープは外耳や中耳内の徹底的な洗浄だけでなく、ポリープや腫瘍の切除などの外科治療が可能です。
耳道内の腫瘤は外科手術で除去されることが多いです。
しかし、従来の外科手術は動物への侵襲が大きいとされています。
オトスコープを用いることでモニターを見ながら腫瘤の切除ができるので、外科手術より安全で侵襲が少ないです。
犬や猫のオトスコープによる外科治療は効果的かつ安全な選択肢として、多くの耳疾患に対して有用です。
眼球摘出
犬や猫の眼球摘出は視覚を失ったり、痛みを伴う目の疾患がある場合に行われる手術です。
眼球摘出のおもな適応症には、
- 緑内障
- 眼球の腫瘍
- 外傷による眼球破裂
などがあります。
眼球摘出は全身麻酔下で実施され、眼球とその周辺組織を摘出します。
眼球摘出は犬や猫にとって大きな決断となりますが、激しい痛みから解放されることが多いです。
犬や猫は片目の視覚が残っていれば、嗅覚などの他の感覚をうまく使いながら生活することができます。
眼球摘出は見た目の問題を心配される飼い主様が多いですが、犬や猫の痛みの軽減や生活の質の向上につながりますね。
シリコンボールインプラント
シリコンボールインプラントは犬や猫の眼科手術においてさまざまな理由で視覚を失った場合に行われる治療法です。
シリコンボールインプラントのおもな目的は、痛みや不快感を軽減することです。
緑内障などの疾患が進行すると、眼圧が上昇し、視神経や網膜に深刻なダメージを与える可能性があります。
これにより、視覚を失い、痛みを感じることが多くなります。
シリコンボールインプラントは、こうした痛みから解放するための選択肢として有効ですね。
手術では、まず虹彩や水晶体などの眼球内部の組織を除去し、角膜や結膜などの外側の膜は残します。この外側の膜が残ることで、見た目には通常の眼があるように見え、美容的な面でもメリットがあります。
シリコンボールインプラントは外見的な変化が少ないため、飼い主様にとっても受け入れやすいです。また、眼球摘出と比較しても、手術後の回復が早く、犬や猫が新しい環境に適応しやすいという特徴があります。