皆さんの愛犬・愛猫でこんなトラブルありませんか？
- トイレの回数が増えた
- 尿の色が変わった
- トイレ以外の場所で排尿してしまう
- 排尿時に痛がる様子がある
- 水をたくさん飲むようになった
- 食欲が落ちた
- 嘔吐や下痢がある
このようなトラブルは腎臓などの泌尿器の問題がある可能性があります。
腎・泌尿器の病気は初期段階では症状が現れにくいことが多く、気がつかずに進行してしまうケースも少なくありません。
病気が進行すると、食欲不振や体重減少などの全身症状が見られることもあります。
腎・泌尿器の病気は早期発見・早期治療が大切です。気になる症状があれば、ぜひ一度ご相談ください。
藤沢市にあるサーカス動物病院の腎・泌尿器科の診断・検査方法について
尿検査
尿検査は腎・泌尿器の健康状態を評価する上で非常に重要な検査です。
当院では採取した尿をもとに、
- 比重
- pH
- 尿タンパク
- 尿糖
などを確認します。
さらに、尿中の成分を詳しく分析する尿沈渣検査も大切です。尿沈渣検査では、結晶や細菌感染の有無などを確認します。
健康な状態でも定期的な尿検査を行うことで、腎・泌尿器のトラブルの早期発見・早期治療につながります。
血液検査
血液検査は腎臓の機能を評価するために欠かせない検査の一つです。
腎機能を示す尿素窒素（BUN）やクレアチニン（Cre）の数値を測定します。
また、腎臓病の進行度や合併症の有無を調べるためにリンやカリウムなどの電解質、赤血球数などを測定します。
血液検査は腎臓病の早期発見だけでなく、治療方針の決定や経過観察のためにも重要です。
画像検査
画像検査では腎臓や膀胱などの状態を詳しく調べることができます。
レントゲン検査では腎臓や膀胱の大きさや結石の有無を確認します。
超音波検査ではレントゲン検査より詳細に、臓器の内部構造を観察可能です。
当院では、これらの画像診断を積極的に活用し、正確な診断を行なっています。
血圧測定
正常な血圧を維持することは腎臓の機能を守るために非常に重要です。
高血圧によって腎臓病が悪化してしまうこともあります。
当院では、動物にストレスを与えにくい動物専用の血圧計を用いて測定を行なっています。
藤沢市にあるサーカス動物病院の特徴
腎泌尿器科認定医が在籍
当院では日本獣医泌尿器学会泌尿器認定医である獣医師が在籍しています。
他の動物病院で原因不明と診断された症例や、治療困難と診断された症例にも対応可能です。
腎泌尿器科の内科治療だけではなく、尿管結石や尿道閉塞に対する高度な外科治療を提供しています。
動物に優しい診察空間
当院では、動物が安心して診察を受けられるよう、快適な診察空間を提供しています。動物がリラックスできるように配慮した空間設計により、診療に伴うストレスを最小限に抑えることが可能です。
動物たちの様子を見ながら不安を最小限に抑えられるように診察や治療を進めていきます。
飼い主様への丁寧な説明と指導
当院では、診断結果や治療方針について、飼い主様にわかりやすく丁寧に説明します。腎泌尿器科の病気の治療には、飼い主様の理解と協力が不可欠です。
それぞれの腎泌尿器疾患で最適な食事療法や薬の使用法など具体的なアドバイスを提供いたします。
飼い主様との信頼関係を大切にし、愛犬・愛猫の健やかな暮らしを支えます。
安全性の高い麻酔処置
腎泌尿器疾患の処置は尿管結石の外科や膀胱結石の外科などの麻酔が必要になるケースが多いため、麻酔の安全性が重要となります。
当院では細やかな麻酔モニタリングにより麻酔中の体の変化に迅速に対応できるよう体制を整えています。
また、技術顧問として獣医麻酔専門医との連携があるほか、麻酔認定医も在籍しているため、麻酔のリスクの高い症例に対しても対応が可能です。実際にシニアと言われる年齢の子の処置は日常的に実施しており、麻酔事故も開業から現在まで生じておりません。
代表的な腎・泌尿器科疾患
犬と猫の膀胱結石
犬と猫の膀胱結石は膀胱内に結石が形成される病気であり、おもにストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石の2種類が多く見られます。
これらの結石は尿中のミネラル成分が結晶化し、固まることで形成されます。
膀胱結石のおもな症状は以下の通りです。
- 頻尿
- 血尿
- 排尿時の痛み
膀胱結石の診断では、まず尿検査で尿中の結石の成分を調べます。ストルバイト結石は細菌感染があると形成が促進されるので、細菌感染の有無を確認することも重要ですね。 さらに、レントゲン検査やエコー検査を行うことで結石の大きさなどを調べます。 膀胱結石は種類によって治療方針が異なります。ストルバイト結石は食事療法で溶かすことが可能です。しかし、シュウ酸カルシウム結石は食事で溶かすことができず、外科手術による摘出が必要です。 犬と猫の膀胱結石は尿検査を含む健康診断を行い、早期発見に努めましょう。
猫の慢性腎臓病
猫の慢性腎臓病は、特に高齢の猫に多く見られ、腎機能が徐々に低下していく進行性の病気です。
慢性腎臓病は10歳以上の猫の約30〜40％が発症するとされています。
慢性腎臓病は初期段階では明確な症状が現れず、進行してから発見されることが多いので注意しましょう
慢性腎臓病が進行すると、
- 多飲多尿
- 食欲不振
- 嘔吐
などの症状が見られるようになります。
血液検査では尿素窒素（BUN）やクレアチニン（Cre）の上昇が見られます。
慢性腎臓病で機能が低下した腎臓を回復させることはできません。
慢性腎臓病は完治は難しい病気ですが、早期に発見し適切な治療を行うことで、進行を遅らせることが可能です。
治療は食事療法や点滴による水分補給などで行います。
適切な治療と食事管理が病気の進行を遅らせ、生活の質を向上させる鍵となります。
猫の特発性膀胱炎
猫の特発性膀胱炎は結石や細菌感染が見られず、原因が明確でない膀胱炎を指します。
- 頻尿
- 血尿
- トイレ以外での排尿
などの症状が見られますね。
特発性膀胱炎は猫の膀胱炎でもっとも多いと言われています。
自然に治ることもありますが、再発することも多いので注意が必要です。
また、膀胱内の炎症産物が尿道内に詰まり、尿が出せなくなることもあります。
猫の特発性膀胱炎は以下の要因がリスクを高めると言われています。
- ストレス
- 飲水量の低下
- 肥満
猫の特発性膀胱炎は再発しやすい病気であるため、日常的なケアが重要です。
ストレスを与えない環境作りやトイレを清潔に保つことが重要です。
また、多頭飼いの場合は猫の数よりもトイレを多く設置することも推奨されます。
飲水量を増やすためにウェットフードを取り入れることも有効でしょう。
犬の膀胱移行上皮癌
犬の膀胱移行上皮癌は膀胱の内側を覆う移行上皮細胞から発生する悪性腫瘍です。
犬の膀胱腫瘍の中でもっとも多く見られ、高齢の雌犬に多く発生する傾向があります。
膀胱移行上皮癌は、
- スコティッシュテリア
- シェットランドシープドッグ
- ビーグル
などの犬種で好発することが知られています。
犬の膀胱移行上皮癌のおもな症状は以下の通りです。
- 血尿
- 頻尿
- 尿が出づらい
症状が膀胱炎と似ているため、腫瘍が進行してから気が付くことも多いですね。
腫瘍が進行すると、尿管や尿道が塞がり、尿毒症を引き起こす可能性があります。
診断には、超音波検査が有効であり、膀胱内に腫瘤が見つかることが多いです。
良性のポリープなどと区別するために、細胞診や遺伝子検査を行うこともあります。
治療法としては、病状や腫瘍の進行度によりますが、手術や抗がん剤治療などを行います。
早期診断と治療開始が予後に大きく影響するため、疑わしい症状がある場合は早めにご相談ください。
