犬の白内障と核硬化症について|犬の目が白くなる病気について獣医師が詳しく解説

#コラム #病気や予防の情報 #眼科
2026.05.13
上を見上げている目が白い犬

「最近、うちの子の目が白く濁ってきた気がする」
「目が白いのは病気?年齢?」
愛犬の目についてこのような悩みを持たれている飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか?
犬の目が白く見える原因として代表的なものは「白内障(はくないしょう)」と「核硬化症(かくこうかしょう)」です。
どちらも目が白く見える点は同じですが、原因や症状は大きく異なります。

今回は白内障と核硬化症の原因や違いについて詳しく解説していきます。
ぜひ最後まで読んでいただき、愛犬の目が白く見えた時のヒントとしてお役立てください。

獣医師からのメッセージ:まずはお気軽にご相談ください。
眼科領域では、専用の検査機器が普及してきたことで、これまで見た目だけでは判断が難しかった異常も客観的に評価できるようになりました。
その結果、症状が軽いうちに適切な診断と治療を行うことで、視力の維持や症状の改善を目指すことができるようになっています。
多くの動物病院は総合診療として幅広い相談に対応できる点が強みです。
一方で、獣医療の進歩に伴い、すべての分野で常に高い専門性を維持することが難しいという側面もあります。
サーカス動物病院グループでは日本に2名しかいない眼科のプロフェッショナルである米国獣医眼科専門医の青木先生をお招きするなど眼科診療にも力を入れており、知識と経験を積んだ獣医師が診療にあたっております。
「目やにが増えた」「目が赤い」「見えにくそうにしている」「なかなか良くならない」といったお悩みがある場合は、一人で抱え込まずにぜひご相談ください。
愛犬の状態に合わせた最適なケアを、一緒に考えていきましょう。

 📍 目次
▼ 犬の白内障とは?
▼ 犬の核硬化症とは?
▼ 犬の白内障と核硬化症の違いは?
▼ 目が白い場合は様子見しても大丈夫?
▼ 犬の目の検査にはどんなものがあるの?
▼ まとめ

犬の白内障とは?

犬の白内障とは目の中の「水晶体(すいしょうたい)」という部分が白く濁ってしまう病気です。
犬の水晶体は透明で、光を目の奥に届けるレンズの役割をしていますが、白く濁ると視力が低下してしまいます。

犬の白内障の原因

犬の白内障の原因には以下のものがあります。

  • 遺伝
  • 加齢
  • 糖尿病などの基礎疾患
  • 目の外傷

特に糖尿病を持つ犬では、短い期間で急速に症状が進むことがあります。

犬の白内障の症状

犬の白内障の症状は病気の進行度によって変わってきます。
白内障の初期段階では、目が白く見えるだけで生活に支障はありません。
水晶体の濁りが進行してくると物にぶつかるようになったり、暗い場所を嫌がるようになります。
最終的には目が完全に白くなり、視覚はほとんどなくなってしまいます。

犬の白内障の治療

犬の白内障の治療は外科手術と内科治療の2つです。
獣医師と相談して愛犬に合った治療に取り組むことが大切です。

外科手術

外科手術は犬の白内障を根治させる唯一の方法です。
濁った水晶体を吸引して人工レンズを挿入することで、視覚を回復させることができます。
ただし白内障の手術は専門的な設備が必要であり、費用が高額であることがデメリットです。

内科治療

内科治療は犬の白内障の進行を遅らせるための治療です。
白内障の初期段階であれば、点眼薬やサプリメントを使うことで水晶体が白くなるスピードを遅くすることができます。
内科治療では犬の白内障を根治させることはできませんが、早めに取り組むことで愛犬の視力を長く保つことが出来ます。

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犬の核硬化症とは?

犬の核硬化症は病気ではなく、加齢によって目の水晶体の中心が硬く変化することです。
核硬化症では水晶体が硬くなることで目が青白く見えてきますが、視力を失うことはありません。
愛犬の目が白くなっていても、白内障ではなくて核硬化症であることも珍しくありません。

犬の核硬化症の原因

犬の核硬化症の原因は加齢によるものです。
犬の核硬化症は、7歳前後以降のシニア犬でよくみられます。
発症しやすい犬種に大きな特徴はなく、老化現象の一つであるため暮らしている環境にも関係なく核硬化症になることがあります。

犬の核硬化症の症状

犬の核硬化症の症状は、目が白く見えること以外ほとんどありません。
核硬化症では水晶体の光の通りやすさは変わらないため、視力を失うことはありません。
多くの場合、核硬化症になっても日常生活を問題なく送ることができます。

犬の核硬化症の治療

犬の核硬化症の治療は基本的に必要ありません。
白内障や他の目の病気にかかっていないか、獣医師に定期的に経過観察をしてもらうとより安心です。

犬の白内障と核硬化症の違いは?

犬の白内障と核硬化症は、どちらも目が白く見えますが、原因や症状は大きく異なります。
犬の白内障と核硬化症の違いは以下になります。

白内障核硬化症
原因加齢・遺伝・糖尿病など加齢
目の色白く不透明青白く透明
視覚低下するほとんど変化しない
進行速い遅い
治療必要基本的に不要

目が白い場合は様子見しても大丈夫?

眼圧を測られているシーズー

犬の目が白いと感じた場合は、様子見はせず動物病院へ受診しましょう。
白内障と核硬化症は見た目だけでは判断が難しいため、正確な診断には動物病院での検査が必要です。
白内障であれば、症状は進行していくため治療が必要になってきます。
白内障の初期に発見し治療を開始できれば、進行を遅らせられる可能性があります。

犬の目の検査にはどんなものがあるの?

犬の目の病気を正確に診断するためには、複数の検査を組み合わせて行う必要があります。代表的な検査には以下のようなものがあります。

  • 眼圧検査
    眼の中の圧力に異常がないかを調べる検査です。
  • 細隙灯顕微鏡検査(スリットランプ検査)
    水晶体の濁り具合や角膜(かくまく)の状態を詳しく観察する検査です。
    白内障と核硬化症を見分けるために特に重要です。
  • 眼底検査
    眼の奥にある視神経や網膜(もうまく)の状態を確認する検査です。
  • シルマー涙液量検査
    涙の量を測定し、ドライアイの有無を調べる検査です。
  • フルオレセイン染色検査
    角膜に傷がないかを調べる検査です。
  • 眼球超音波検査
    眼の奥にある網膜の異常や腫瘍の有無を調べる検査です。

このように、犬の眼の病気を正しく診断するためには専用の検査機器が必要になります。
しかし、すべての動物病院がこれらの機器を揃えているわけではありません。

「目が白い」「目が赤い」「見えにくそう」といった症状の原因は、見た目だけでは特定することができません。
愛犬の目を守るためには、適切な眼科検査ができる動物病院を選ぶことがとても大切です。

サーカス動物病院グループでは、眼科診療に必要な検査機器を整え、知識と経験を積んだ獣医師が診療にあたっています。
気になる症状があれば、どんなに小さなことでもお気軽にご相談ください。

まとめ

目を開かれている白い目の犬

犬の白内障は加齢や遺伝的な要因などによって目の水晶体が白く濁る病気です。
核硬化症は水晶体が加齢によって固くなる変化であり、病気ではありません。
白内障は放置すると失明の恐れがあるため、はやめに動物病院で適切な治療を受けることが大切です。
早期発見・早期治療が、視覚を守る最大のポイントになります。

サーカス動物病院グループでは犬の眼科にも専門性のある診療を行っています。
どんなに小さな変化でも、気になることがあればいつでもご相談ください。

🎪サーカス動物病院グループの眼科の詳細はコチラからご覧いただけます。

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この記事を監修した獣医師によるコメント

今井琢磨(いまいたくま)
サーカス動物病院 眼科担当医
今井琢磨(いまいたくま)
サーカス動物病院 藤沢菖蒲沢院/ 横浜ゆめが丘院 勤務
比較眼科学会に所属し、麻布大学附属動物病院の眼科専科研修医として学びを深めながら、日々の診療に向き合っています。