「最近目やにが多い」
「目を触ると嫌がる」
「目を開けづらそう」
それはまぶたの異常のサインかもしれません。
特に猫に多い眼瞼内反症は気づかぬうちに眼球を傷つけてしまうことのある疾患で、放っておくと視力に影響するケースもあります。
今回の記事では、猫の眼瞼内反症の原因やどう対処すべきかを分かりやすく解説します。
ぜひ最後まで読んで大切な愛猫の目を守るヒントとして役立ててください。

眼瞼内反症とは
眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)とは、まぶたの縁が内側に巻き込まれ、まつげや皮膚が眼球に触れてしまう病気です。
眼瞼内反症は片目の場合もあれば両目とも起こることもあります。
若齢〜中高齢までの幅広い年齢層でみられ、遺伝性の場合は若い時期から見られることが多いです。
後天的に起こる場合は炎症や外傷などによるまぶたの変形が関与し、特に猫風邪が長引いた後の猫で見つかることが多いです。
眼瞼内反症が起こる原因
眼瞼内反症の発症には以下のような原因があげられます。
先天性のまぶたの形状異常
生まれつきまぶたが長いと内側にまぶたが巻き込まれやすくなります。
特に短頭種では骨格や皮膚の構造上、内反が起こりやすい傾向があり、若齢のうちから症状が見られることが多いです。
猫風邪などによる慢性の結膜炎
慢性的な結膜炎が続くと、痛みのためにまぶたを強くすぼめる癖がついてしまいます。
その状態が長く続くと、まぶたが内側に固定されてしまうことがあり、特に子猫では猫風邪後に内反が発症するケースがよく見られます。
加齢によるまぶたの筋力低下
高齢になると、まぶたの筋力や張りが弱まり、外側へ広げる力が低下します。
その結果まぶたが徐々に内側へ入り込みやすくなります。
ゆっくり進行するため気づきにくいのが特徴です。
外傷による瘢痕形成
ケンカ傷や物理的な擦過傷などで皮膚に傷ができると、傷が治る過程で皮膚が引き締まります。
これによりまぶたが内側へ引っ張られることで内反が起こります。
外見では軽い傷跡でも、内反の原因になることがあるため注意が必要です。
角膜の損傷
角膜に傷ができると痛みから瞬きが増え、内反を悪化させます。
まぶたが内側に入ることで、角膜への刺激も強くなり傷がさらに深くなります。
この悪循環により角膜炎や角膜潰瘍が進行してしまうことがあります。
眼瞼内反症は特に短頭種で起こりやすく代表例として
- ペルシャ
- スコティッシュフォールド
- エキゾチックショートヘア
- ヒマラヤン
- ブリティッシュショートヘア
このような猫種があげられます。

眼瞼内反症の症状
眼瞼内反症はまぶたが内側に入ることで眼球に常に擦れや刺激が加わり、慢性的な痛みや涙の原因になります。
痛みが強い場合、猫は片目を閉じたままにしたり、触られるのを嫌がったりします。
眼瞼内反症は悪化すると傷が進行し視覚障害につながりますので早期発見が大切です。
猫は痛みを隠すのが上手なので、気がついたときには眼球の傷が進行していることも。
特に子猫では進行が早いことが多いため注意が必要です。
涙が出る、目を細めるなどのサインを見逃さないよう、普段から気にしてみましょう。
眼瞼内反症の治療
治療方法は原因と重症度により、点眼治療から外科手術まで幅広くあります。
外傷や結膜炎が原因の一過性の内反では、抗炎症点眼や角膜保護剤で改善することがあります。
痛みによる痙攣性内反の場合は、痛み止めが有効です。
中等度から重度の内反や、先天的なものでは外科的な矯正手術が必要になります。
代表的な手術はまぶたを外側へ向けて形を整えるものです。
手術は短時間で終わることが多く、術後の回復も良好です。
眼瞼内反症は放置するほど角膜の傷が進行するため、視力の保護のためにも早期治療を心がけましょう。
眼瞼内反症の治療の注意点
眼瞼内反症の術後や点眼治療中は、猫が目をこすらないようにエリザベスカラーの着用が推奨されます。
まぶたの縫合部は猫が触ると開いてしまうことがあるため注意しましょう。
点眼薬は獣医師の指示どおり、回数や期間を守り適切に使用しましょう。
手術したまぶたは術後1〜2週間は軽い腫れや赤みが出ることがありますが、多くは通常の経過です。
眼瞼内反症の手術は術後の経過次第で、再度微調整手術が必要となるケースもあります。
角膜潰瘍やドライアイなど他の疾患が併発してしまっている場合は、そちらの治療も平行して行う必要があります。

眼瞼内反症を放置するとどうなるの?
眼瞼内反症を放置すると角膜への摩擦が続き、以下のような危険を招くことがあります。
- 角膜潰瘍
- 角膜の白濁
- 慢性結膜炎
- 視力低下
- 激しい痛みによる食欲低下
特に角膜潰瘍が悪化し角膜穿孔に至ると緊急手術が必要になるため、早期治療が非常に重要です。
症状が軽そうに見えても早めの受診を心がけましょう。
自宅でできる予防方法
眼瞼内反症は完全な予防が難しいものの、症状の悪化を防ぐためには以下のことが重要です。
- 猫風邪や結膜炎を放置しない
- 顔周りの汚れを綺麗にする
- 顔周りの毛が目に入らないように手入れをする
これらの事が大切ではありますが、自宅ケアで完全に治る疾患ではないため、早めの診察が最も確実な予防になります。
まとめ
眼瞼内反症は、まぶたの縁が内側に入り込み、眼に刺激を与えてしまう病気です。
涙や目やになどの軽い症状でも、早期発見が鍵となります。
放置してしまうと角膜潰瘍や視力障害につながるため、早めに診察しましょう。
眼瞼内反症はしっかりケアすれば多くの猫が快適に過ごせるようになる疾患です。
気になるサインがあれば当院までお気軽にご相談ください。
サーカス動物病院
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